涼と心の安らぎを求めて森へ行こう!夏は森の香り成分が最も高まるとき
毎日暑さが続いていますね。九州地方では豪雨による被害が出ているようですが、これ以上被害が拡大しないことを祈ります。
大雨による被害で土砂崩れなどがありますが、これは日本の森の在り方にも関係するようです。戦後、日本ではスギなどの成長の早い針葉樹を植えてきました。スギやヒノキなどの針葉樹の根はひげ根という性質で、細い根が地表近くに広がっているため、広葉樹の様に深く根を張り土を抱えることが出来ません。 そこに大雨続となると、水を蓄えることもできず、樹々を根こそぎさらって土砂災害が起きてしまうようです。
針葉樹も素晴らしい樹ですが、生物多様性ともいうように、様々な樹々や動植物がお互いにバランスをとりながら暮らせる森のあり方が望ましいのでしょう。
さて、森といえばフィトンチッドという言葉を聞いたこともあるのでは?森の香りの主役成分Phytoncideフィトンチッド。 フィトンは[植物]、チッドは[殺す]を意味し、植物から出る揮発性の殺菌成分に由来します。主にα-ピネン、カンフェン、リモネンなどのテルペン類となり、これらの揮発性の香り成分は、自分で動くことの出来ない植物たちにとって、自らを守るために作り出している物質なのです。昆虫や虫が嫌いな香りで撃退したり、カビや細菌の発生や増殖を抑えたりしているのです。身近なところにもこの香り成分の働きを使ったものがありますよ!ヒノキのまな板や、わっぱ、経木などがそれです。それから、建材もですね。日本人は、こうした植物の特性を理解し、古くから暮らしに取り入れてきました。
そして、この香り成分によって、私たちは心身への恩恵を受けています。森の中へ入るとリラックスしませんか?実際に、香りによりストレスホルモンが減少したり、血圧や脈拍の低下、副交感神経が優位に働くことなどがわかっています。
この森の香り成分は、春から増え始め、夏の光合成が盛んな時期に最も多くなると言われています。暑さが厳しくなるこれからの時期は、涼と心の安らぎを求めて森へ出かけるのも良いですね。
写真は自宅から少し山へ入った場所。近場にこんな豊かな場所があるのは本当に嬉しい。
都心部でも公園へ入るだけで気温がグッと下がるのを感じられると思います。クーラーで涼をとるのも良いですが、植物の香りに心も癒されに行ってみてはいかがでしょう。
追記:私の暮らす地域に大規模な営農型太陽光発電システムの設置がとある企業様により検討されているようです。この地域は日照時間が長く雨も比較的少ない為、太陽光発電に適した地域のようで、ここ数年の間に、あっちもこっちもとスゴイ勢いで緑の草原や山裾に設置され始めています。自然のエネルギーという点で確かに優しい点もあるでしょうが、実際のところはどうなのでしょうか?耐久年数もありますね。ダメになったらどのように処理するのでしょうか?切り崩された土地が土砂崩れになることはないのでしょうか?実際に、豪雨により崩壊するという状況も起こっています。利点があれば多かれ少なかれ問題となる点も必ずあります。私たちは、もっと長いスパンで物事を考える必要があるのではないでしょうか。10年、20年でなく、100年、200年、もっともっとその先を見据えた暮らしのあり方を模索できたらいいですね。
アウトドアを楽しむ機会も増える季節。虫対策や植物にかぶれた時、切り傷などの対策にアロマやハーブの緑の薬箱も持参しましょうね。gofukuのミストもおすすめです。地味に宣伝でした。