ジョーク☆
聖なる山アルナーチャラには、
物乞いの人たちがいる。
そんな彼らに、
「プラサード(神からの恵み)」と言いながら、
ときおり小銭を渡すのだけれど。
ある日、西洋人のおじさんにいきなり、
「なんでこの人にお金をあげるの?
これ(物乞いの仕草)はジョークだよ」と、声をかけられた。
見るからに裕福そうな感じが漂っている。
おじさんのからかい口調にカチンッときたわたしは、
そこからおじさんとのバトルがはじまった。
普段は温和なわたしだけれど、
偉そうなものには、
反抗的になってしまうクセがある。
からかい続けるおじさんに、
精一杯の英語力で刃向う。
しばらくやりあううちに、おじさんが突然、
「きみってチャーミングだね。僕と結婚しようよ」と言い出した。
呆れ返ってあんぐりしたわたしは、
「ノー。わたしもう結婚してるから」と、嘘で即答。
見透かしたおじさんが、「嘘だね!誰と?」と聞く。
「神様よ」と気取って答えると、
「(プッと吹き出して)実は僕も結婚してるんだ。彼女が奥さんだよ」
と、数メートル先の岩に座ってる、女性を指差した。
「えええーーー!!!」思いもよらない展開。
こんな会話を聞いてずっと待ってたのか!と思ったら、
「知らなかったの。ごめんなさい!」
と、奥さんに謝ってしまった。
奥さんは、こちらこそごめんなさいね、と、
おじさんを連れて行ってくれた。
うれしそうに手を振るおじさん…。
そのあと何回か顔をあわすたびに、
「そろそろ僕と結婚する気になった?」とか言うので、
心底嫌そうな顔をして見せたりしていた。
そんなご夫妻は、
山の動物たちのために、
5リットルのペットボトルを両手に持って、
飲み水を運んであげたりもしていた。
(その頃、水不足が続いていたので)
その山は修行やお参りに来る場所なので、
やっぱりただの冗談おじさんじゃなかったかーと思った。
あれから一年半。
はじめてのお見合いをしてみて、
「自分の中身って、
どんな成分でできてるかなー?」と考えてみた。
お坊さんに動物をミックスしたような感じ?
あの時なんの気なしに、
神様と結婚してるって言ったけれど、
あながち間違ってなかったかも。
いつかわたしにも、
人間と結婚する日がくるのだろうか?
うーーーん、謎。
人生はまだまだつづく…
写真は、
「何かいいものない?」と
鞄を開けにきた小猿に、
「食べ物は何も入ってないよ」と見せたら、
「なーんだーハズレ〜」、
と帰っていくところ。