KAWASAKI Eliminator750/VZ750Twin 1985
KAWASAKIEliminator750 1985
GPZ750 Rのパワーユニットを積んだ、加速重視のドラッグマシン。パワースペックはそのままに、ギアレシオの変更やトルクアップ(6.50kg/7,000rpm→6.70kg-m/7,000rp m)を果たし、強烈な加速感と極太タイヤの迫力あるフォルムで注目された。輸出モデルとして存在していた「エリミネーター900 」には及ばずとも、そのダイナミックな動力性能は視覚から想像する以上に印象的に思えた程だ。900のビッグパワーほどではないにしろ、十分な出力とフレキシブルな特性は、このモデルの利点でもあり、シビアな900よりはタウンユースでも扱い易いものだった。本来ならばシリーズ中で最もバランスのとれたモデルとも思えた「750エリミ」。極僅かな生産台数を数える稀少モデルとなってしまった。
KAWASAKIVZ750twin 1985
カワサキとしては、初のV型配置のシリンダー。1シリンダーで2プラグ・4バルブのハイメカニズムを採用している。輸出向けには、すでにデリバリーされていたVULCAN(1984y/699cc、B&S82×66.2mm) をボアアップ(82 →84.9mm) して国内にデビュー。アメリカンモデルらしからぬ動力性能の高さには驚かされるモデルでもある。本来ならばユッタリ・のんびりと気儘なライディングを本領とするアメリカン。無論、そういった走りをこなせない訳ではない。が、ハイスピードクルージングにもいたって平気なのだ。ロードスポーツモデルにも匹敵する軽量さ、高速安定性のレベルも高い。この辺りの設定は、この年に発売される「エリミネーター75 0 」にも影響されたものかも知れない。負けず劣らずの性能が与えられている。