『W旦那+(プラス)』 TAKAOMI① 三代目妄想劇場ショートストーリー
2018.07.10 01:20
翌朝、臣と隆二が慌ただしく準備をする中、隆臣はTVの前に座り、画面に映る健二郎を見ている。
「けんちゃん」と言って指差し振り返ってみるが、パパ達はそれどころではない。
「では健二郎さん、お願いします」
いつものように桝アナウンサーから振りがあり、健二郎が続ける。
「今日という日が皆様にとって、よりっ…」
「けっ…健二郎さんっ!」
桝アナが珍しく焦ってツッコミを入れた。
「あー!すみません‼︎皆様にとってより良い一日となりますように、せーの…」
健二郎が言い終わらないうちに、画面が切り替わり次の番組が始まった。
「あー!健ちゃん噛んだな 笑」
隆二がチラッと画面を見て言うと、臣が返した。
「最後の決め台詞、間に合わなかったか」
「桝さん焦ってたよね!」
「持ってるなぁ、健ちゃん」
「たっくん!もう健ちゃん終わったでしょ?」
隆臣は画面を見たまま動かない。
「今日はバーバん家行くから早くお着替えしよ」
「ぷん😡やない!」
「ありゃ…またイヤイヤだよ💧」
隆臣は鼻を膨らませてそっぽ向き、車のオモチャで遊び始めた。
「そんなに言うこと聞かないなら、パパ困るよ」
「パーパやないっ!😡」
「おとーしゃーん」
隆臣はオモチャを放り投げて臣の所へ行き、立っている臣の足の間に顔を埋めた。
「もぉー…昨日は可愛いBEBYだったのに…」
つづく