7月10日 新冠→新ひだか町→襟裳岬→大樹町(176km)①
願い虚しく、朝から濃霧。
小雨混じりの寒空の下でのスタートです。
先ず始めに向かったのは、ネット情報で「町の歴史がよくわかる」という書き込みがあった 新ひだか町博物館。
図書館併設で、見学は無料。
ここでは、この土地に暮らした人々の歴史を辿ることが出来ます。
中でも、私が気に入ったのは、地域によって異なるアイヌの伝統的な踊りが種類毎に、また、ユカラの語り映像が解説付きで見られるコーナーです。
カムイユカラでは、それぞれの物語の語りの間に、繰り返し同じ文句を何度も入れる「saha(サハ)」と呼ばれるものがあり、
これが同じリズムで小気味よく挿入されていて、何度聞いても飽きません。
展示内容も完結で分かりやすく、おススメのスポットです。
かつて、東北地方では アイヌ語を話していたんですね。
知りませんでした。
館の職員の方のお話では、この家は一見寒そうなんですが、暖炉があるので真冬でも、常に室温は20度ぐらいに保たれていたそうです。
この火を絶やさない事が女性の重要な仕事であったそうで、これを怠ると女性としての価値も下がるのだそうで。命かかってますからね〜。
衣服の模様についての展示も、他の近隣エリアとの比較があったり、
ソフトバンクのお父さんは、 この家と同じ系統の北海道犬である事が分かったり、伝統行事のイヨマンテでは、行事を行うたびに人が亡くなる(魂が持って行かれる)と恐れられている事など、職員さんから詳しい解説もあり、展示以外のプラスαが素晴らしい、盛りだくさんの内容でした。
職員の方のお話は、現代にこの地に生を受けた若者独自の視点を混じえた、フランク、且つ血の通った内容で、心の中にスパーンと入ってくる感じ。
他にない、暖かみ、アイヌ愛を感じる資料館でした。
庭先には、シャクシャインさんのカッコイイ銅像があります。