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投資銀行家と漁師の話

2018.07.10 23:41

ある投資銀行家がバケーションをとってカリブの島へ行った。

そこに魚釣りをしている漁師を見つけ、声をかけた。

「たくさん釣れてますか?」

「いや、今日食べる分だけだからもう帰って昼寝をするところじゃよ」

「ゆうゆ自適ですね。でもそれはもったいない。船でも出してもっとたくさん釣ればいいのに」

「船なんざ買う金もないし、これで十分さ」

「いやいや、あなたは釣りの腕も良さそうだし、それをプレゼンして投資家を集めればいい。それで船を買って、大量に魚を釣るんですよ」

「そんなに釣ってどうすんだい?」

「市場で売って儲けるんです。船を買ってくれた投資家にも配当を払ってね。そうすればまたさらに投資家を集められるから、船を増やして行く」

「なんか、大変そうじゃのぅ」

「そりゃあそうです。しばらくは寝る間も惜しんで働くことにはなるでしょう」

「そりゃエライコッチャのう。大好きな昼寝もできんのかね?」

「無理です。そのうちあなたの真似をする連中も現れると思いますから、先に負けないようにたくさん魚をとって、その競争相手も買い取ってしまう必要もあります」

「別に一緒に釣ればいいじゃろう。」

「いけません。競争には勝たなければなりません」

「そういうもんかね。で、そんな競争をいつまで続けるんじゃ?」

「ある程度軌道に乗ったら、船も何も売り払うのです。きっと高値で売れます」

「なるほど。それでどうなる?」

「あとは悠々自適にその日食べる分だけでも釣りをして、好きなだけ昼寝でもして暮らせばいいでしょう」