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Shinobu Tsumura

歌絵本 ひらいたひらいた

2018.07.11 18:05

絵本を読んでいて「とても勉強になるなぁ」と思うことがあります。



例えばまるで楽譜のような絵本に出会う時。




ひらいたひらいた

わかやまけん

こぐま社



ひらいたひらいた

なんのはながひらいた

れんげのはながひらいた

ひらいたとおもったら

いつのまにかつぼんだ




古くから歌われている日本のわらべうたの歌絵本です。


「こぐまちゃんのホットケーキ」で愛されているこぐまちゃんがその続きを歌います。


ひたすら同じメロディーでの展開。



楽譜ではテンポを速くする時に音符が沢山並び、ゆっくりの時は少なくなります。



この絵本がまさしく楽譜に見えて。



最初のメロディーの提示からの展開。


ここはたっぷり。

リタルダンドをかけてフェルマータ。

ゆっくり絵を味わって次、

という風に。


少しテンポをあげる部分もあります。


ぞうさんと積み木の列車の部分でフェルマータです。

(色々深い意味はあるのですが簡単に説明すると

リタルダンドは  だんだんゆっくり

フェルマータは 程よく伸ばす )





同じメロディーで進めるので一見ずっと同じように見えますが、作者から「こう読んでくださいね」と明確にメッセージがあるように思えます。


勿論、絵本と音楽は違うしそんな意図はないのかもしれませんが、私にはそんな風に見えます。


0歳の、それもかなり低月齢のお子様から楽しめる絵本です。



楽譜を読み解くように絵本を読む。

歌を歌う私が読む歌絵本。