『W旦那+(プラス)』 TAKAOMI② 三代目妄想劇場ショートストーリー
2018.07.11 23:30
臣はネクタイを締めながら隆臣を見下ろした。
ちょうど太腿辺りに顔を埋めているので表情はうかがえない。
「健ちゃんが言ってた。隆臣のイヤイヤは寂しいの裏返しだって」
「…わかるけど、今日は式場に連れて行くわけにもいかないし」
隆二は隆臣の着替えを持ったままへタンとソファーに腰掛けた。
隆臣を足に挟んだまま、臣は隆二の前まで移動する。
「たっくん、こっち向いて」
「やんっ😡」
「もぉー…」
隆臣の正面に回り込んで目線を合わせようとしたが、隆臣は目を瞑ってブーッと膨れたまんまだ。
「たっくん…」
「隆臣おいで」
隆臣の両脇に手を入れて、臣が高く抱き上げた。
「とーしゃーん!高ーい♫」
「帰ってきたらもっと高い高いしてあげるから、それまでバーバと一緒に待てるか?」
「しゅぐ帰る?」
「ん!飛んで帰ってくるよ」
「ほんと?」
「男の約束だ」
「おとーしゃん、だーいしゅき♫」
隆臣はそう言うと、臣の首に抱きついた。
「いーんだ、臣だけ…」
つづく