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公演Ⅰ 第一部作品より

2023.06.30 10:36

来る8/5の第一公演の第一部の作品をこの場で少し、紹介させていただきたいと思います。
第1回目は、川崎洋さんの『ウソ』という詩です。


『 ウソという鳥がいます

  ウソではありません

  ホントです‥‥』    川崎洋『ウソ』より


この詩は、小学生クラスで教材として使おうと思って選んだものですが、詩の構成も面白く、この作品を練習し、お見せする作品としてやってみたいと思い、練習を始めたものでした。

それまで私は、『ウソ』という鳥のことなど知りませんでした。
「ホントにいる」と川崎さんはおっしゃっていますが、一体どの様な見かけで、どの様に飛んだり鳴いたりするのだろう…、と思って調べましたら、結構大きい鳥の様でした。私は未だ、お目にかかってはいないのですが…。


ウソは、アトリ科という種に属し、ヨーロッパ、中央アジア、中国など、広くユーラシア大陸に生息する鳥です。渡りではなく、日本国内では九州以北にいるとのこと。

『ウソはオスとメスで羽色が異なり、オスは頭部の下側が赤みを帯びた鮮やかな色をしていますが、メスはその部分が非常に淡い褐色になっています。 (頭部の下側から胸の辺りまでが赤いアカウソという亜種もいます) ウソの巣は藪の中に小枝を材料にして作られ、形は鳥の巣としては典型的な浅いカップ型をしています。 主に昆虫や果実などを食べて生活していますが、冬になると桜の花の芽などを食べるようになり、餌を求めて平地におりてくる事もあります。』Copyright© 鳥の図鑑 All Rights Reserved.


鷽(ウソ)という名前の由来は、鷽鳥の鳴く鳴き声が「ヒ―ホー」と聞こえ、まるで「口笛」の様だった、ということと、「口笛」を意味する古語が、「うそ」だったという事、それらのダブルの意味があって、鷽と命名されたのだそうです。その鳴き声はこんな感じ。

上記の動画では翼などよく見えませんが、以下にMasayuki Yabuuchiさんの書かれた、鷽のイラストをお借りして載せておきます。絵のように、顔の下半分はピンク、腹は白、背中は灰色をしており、翼と尾は黒い色をしています。黒がアクセントになって、とてもおしゃれな様に私には見えます。皆さんはいかがご覧になりましたでしょうか。



 さて、昨年夏、この作品を一緒にやりませんかと、お誘いした九州のメンバーから、鷽(ウソ)鳥のかわいい木彫り人形をいただきました。

福岡の神社では、1月25日、鷽替え神事というものがあるそうです。どんなものかというと、裏に数字の書いてある鷽鳥の木彫り人形を、輪になって「替えましょ替えましょ」の歌と共に、手から手へと廻していくものだそうです。そして最後に、その年の「当たりの数字」が発表され、同じ数字が書いてある人形を持っていた人に景品が当たる、ということです。ですから、福岡の神事に参加された方は皆、鷽鳥の木彫り人形をお宅にお持ちだという事ですね😊。


 これは福岡特有の神事であるのかと思いましたら、ぱっと調べただけでも大阪、福島、といった、離れた場所でも同じような神事が行われている事が分かり、「一体どうして?」と思ったら、どうやら菅原道真にゆかりのある神社で行われている神事であるという事が、分かってまいりました。


以下は、愛知県名古屋市にある、有松天満社のホームページより、鷽鳥と菅原道真に関する由来が載っていましたので、紹介いたします。

『鷽鳥伝説  道真公は鷽鳥を大変可愛がっていらっしゃいました。  
大宰府へ左遷された翌年の延喜2年(902年)1月7日、道真公が大切な神事を行っていた際に無数の蜂が襲来し、そこへ愛鳥である鷽鳥が飛来して蜂をすべて食べ尽くし、危機から脱したといいます。  この故事から、「鷽鳥​は厄災をうそにし(祓い)、幸運を招く鳥」とされ、祀られるようになりました。  

また、「鷽」と「学問の"学"」の旧字体の「學」の冠が同じである事から、「天神様のお仕え鳥」としても祀られております。』Copyright © 2018-2023 有松天満社文嶺講 All Rights Reserved.


私も鷽についての作品に取り組むことで、鷽の幸運伝説に、あやかりたく思います。(文責K.S)

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