神頼みの前にすること
こんにちは、
ドクターかよです。
患者さんと話していて
「神に祈る前にあがけ!」
と思ったので、
今日はそんなお話。
私は毎週
アルコール依存症のお爺さんと
お散歩してます。
↑このお爺さん。
こないだ
彼が真面目な顔をして
相談してきました。
「先生ワシな、
タバコやめたいんよ。
健康のためじゃないんよ。
お金のためよ。
タバコって高いんよ。
やめれたら生活が楽になるんよ。
欲しいもの買いたいんよ。
酒はピタリと
やめれたんやけどなぁ。
タバコはどうしてもいかん。
教会に行って
『今日は1本も
タバコを吸いませんように』
って神様にお祈りしよんやけど、
吸ってしまうんよ。
お祈り、
ぜんぜん効果ないんやけど。」
私、
申し訳ないけど笑ってしまって。
お酒をやめれたのだけでも
十分立派ですけどね。
「タバコ、
やめなくてもいいのでは?」
と提案しましたが、
どうしても禁煙したいとのこと。
お金を貯めて
通っている教会の先生を
安心させたいと言う。
それなら頑張りましょう!!
彼の話を聞いて、
私はどんなときに
神様にお願いしてるかなと
考えてみました。
「自分にできることはすべてやって、
これ以上は
どうしようもない!」
ってときですね。
たとえば
大学受験のとき。
私は高校3年間
ずっと勉強してました。
(これは嘘偽りなく。
食事、睡眠以外はずっとやってた。)
「もうこれ以上は勉強できない。」
「浪人してまで勉強したくない。」
ってくらいやりました。
受験当日、
近所の神社にお参りして
会場に行ったことを覚えてます。
ここまできたら
神頼みってやつですね。
(そのおかげか
現役で国立大学の医学部に
合格できました💮)
「これだけやってダメだったら
仕方ない。」
と、結果を手放したときに
神様にお願いしている。
この方に聞いてみました。
「◯◯さん、
祈る以外に
タバコを減らす努力をしました?」
「何もしてない。」
そりゃ禁煙できんでしょ笑!!
この方はヘビースモーカー。
1日で2箱吸う。
2人で考えた結果、
いきなりゼロにするのは
難しいとなりました。
何とか1日10本に減らしたい。
彼は
「朝は1日の活力だから
最低5本は吸いたい。」
と言う。
そんなのダメよ。
5本は吸いすぎだから却下。
「え~~~~~?!?!」
と言う彼の声を無視し、
計画を立てる。
朝は3本にして、
そこから2時間ごとに
1本ずつ吸うようにする。
何かやることがあったら
吸わなくてもいいらしいので、
日中に予定を入れる。
夜は早く寝る。
これなら1日10本でいける。
私スケジュール表まで
作りましたからね?!
ご本人は
「2時間で1本?
できるかなぁ。
でもま、1回はやってみんとね。」
そうよ。
やる前から諦めちゃダメですよ。
やることやってから
神頼みですよ。
って言ったら
この方は笑ってました。
多分、
神様だって
頑張っている人を応援するはず。
もー無理!ってくらいあがく。
来週どうなったか
お話を聞くのが楽しみです。
ダメならダメで
また考えたらいいのでね。