再会と出会いの展覧会「絵本原画展 いもとようこの世界」
『日本の名作シリーズ』に『世界の名作シリーズ』など、誰もが一度は目にしたことがある優しい絵。
世代を超えて愛される絵本作家・いもとようこさんの、初めての本格的な展覧会
「絵本原画展 いもとようこの世界」が
兵庫県立美術館で開催中です。
取材で伺い、会場内は許可を得て撮影しています。無断転載転用転記はお断りします。
パリ、イタリア・ボローニャ、東京・上野に続き、ラストを飾るのが神戸での開催。いもとさんが兵庫県生まれであることも神戸ラスト開催理由の一つだそうです。
今までに発表した400あまりの作品の中から、いもとさん自身が選んだ原画315点が展示されています。
貼り絵に着色する技法は、試行錯誤の末にたどり着いたいもとさん独自のもの。
やわらかい色づかいがキャラクターに「命」を、絵本に「温かさ」と「心」を与えます。
※ 取材で伺い、会場内は許可を得て撮影しています。
日本の昔話である『おむすびころりん』『ももたろう』、世界の名作である『あかずきんちゃん』など、「あ!見たことある」「こどものころ読んだ!」そう思う人は多いはず。
私の思い出の作品も並んでいました。 『こびとのくつや』です。
貧しい靴屋の夫婦に、ある日、不思議なことが起こります。夜材料を置いておくと、朝には見事な靴が出来上がっているのです。一体誰が作っているのか・・・ある夜夫婦が作業場をこっそり覗くとそこには・・・続きは会場で♡
そして、頭上にも注目!
今回は、井本さんご自身にお話しを伺う機会がありました。
いもとさんが絵本の挿絵を描きたいと初めて思ったのは小学4年生の時だったそうです。
影響を受けたのは「石原豪人」
江戸川乱歩の作品などの挿絵を手掛けた人で、いもとさんいわく「ちょっと気持ち悪いけどとっても素敵で、何度も何度も真似をして描いた」そうです。
意外な人物の名前が出てきてちょっと驚きました。
絵本作家を目指している人へのメッセージも頂きました。
『本気でなりたいと思っているなら、なれるよ、って言いたい。あきらめるのは自分。チャンスは毎日やってくる。どんな仕事でもこなしてくことで自分が磨かれていく。すると(いずれ)描かせてもらえる日がやってくる。そこまで我慢できるかどうかだと思う。』
このメッセージ、絵本作家だけでなくどんな仕事にも当てはまると感じました。力強いエールありがとうございました。
通常の展覧会ではタブーとされる作品に直接ライトを当てています。
40年間絵本作家として活動できたのは、応援してくれる人たちがいたからこそ、その人たちへの感謝の気持ちもこめ、『明るい光の下で作品をじっくり見てほしい』というのがその理由なんだそうです。
懐かしい思い出の作品と出会える展覧会。
そして大切な人へ大切な一冊をおくるきっかけにしてほしい展覧会でもあります。
「絵本原画展 いもとようこの世界」
会 期 / 2018年7月14日(土)~9月2日(日)
会 場 / 兵庫県立美術館 ギャラリー棟3F
(神戸市中央区脇浜海岸通1丁目1番1号)
料 金 / 当 日: 大人 1,000円、高校・大学生 800円、小・中学生 500円
※小学生未満無料
【いもとようこサイン会】
開催日/7月28日、29日、8月4日、5日、11日、12日、9月1日、2日
時 間/11:00~
当日会場で作家著作本をお買い上げの各回 先着100名様に整理券を配布
※お一人様1枚
【読売テレビアナウンサーによる 絵本読み聞かせ】
開催日/8月5日 13:00~(30分程度)
参加費/無料(要整理券) 場 所/ミュージアムホール