烈風の中に舞え
2023.07.02 17:09
割かれましょう、突風に。
舞いましょう、烈風に。
決して再び、友との蛍窓の日々が少女から奪われてしまわぬように。
撃たれましょう、突風に。
舞いましょう、烈風に。
決して再び、幼子と妻を残しひとり南洋のあぶくとなりし中年兵の、その無念を繰り返させぬように。
衝かれましょう、突風に。
舞いましょう、烈風に。
決して再び、その七つの子が火の町に兄を探さずとも済むように。
現代詩文書作家・小川妙子先生作(上文章は筆者による)