4〜5人連れでも フタリシズカ
2023.07.02 06:15
(2023/6/11 青森市内)
二人静(ふたりしずか)
センリョウ科チャラン属/多年草
世阿弥作の謡曲・能楽の「二人静」。
源義経の愛妾で亡き静御前の霊が取り憑いた菜摘女と、取り憑いた静御前の二人が舞を舞うという物語。
白い2本の花穂を、二人が舞を舞う姿に喩えて『二人静(ふたりしずか)』。
一本花穂のヒトリシズカ(一人静)とは同属の仲間の花。
実際のフタリシズカの花穂は1〜5本程あり、私が観察出来たものは花穂数は様々であった。
多枝のフタリシズカをエダウチフタリシズカ(枝打?二人静)と呼び分けることもあるらしいのだが一般的ではないようだ。
花弁がなく、白い雄蕊雌蕊だけで花序が形成されるのはヒトリシズカと同じだが、形はまるで違い、花茎に米粒のようにポツポツとつく。雄蕊が雌蕊を覆っているのだと言う。
葉は90度回りながら交互に対生するが最上段とその下段との幅が狭く、一見4枚の葉が十文字に輪生しているようにも見えるがちゃんと段々になっている。
花期は春から初夏にかけて(4〜6月)。
日本全国に分布し、低山や広陵の林床に生える。
地下茎で増えるので群生することも多い。
因みに、フタリシズカやヒトリシズカが属するセンリョウ科のセンリョウ(千両)や、チャラン属のチャラン(茶蘭)はどちらも低木。
ここから、枝を伸ばす地下茎(根茎)と木とは、地中か地表かの違いだけで、地下茎(根茎)が地表に出る場合は身体を支える為に固く木化するだけで、遺伝子系統的には大きな違いがあるわけではないのだろう、と素人は推測するのだがどうなんだろう?
花言葉:静御前の面影/いつまでも一緒に