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選択の科学(結局はふたつにひとつ)

2018.08.03 00:00

営業活動を20年近く行っていて、営業の責任者やそれを纏める部署やあげくに会社なんかをやっていた経験上、よく営業のコツは?、と聞かれる。

 個人的に究極まで世の中は便利になって、満員電車に乗って会社に行く必要なんて無くせば良いだろうし、無駄なストレスの多い上司や部下の概念も無くなれば良いし、旅行も行きたい時に行けて、移動手段などにもイノベーションが起きれば良いと思っている。

業種や業態も、今後の10年ぐらいで大きく変わるだろう。しかし、そういってもなかなか変わらないものもある。それは、「営業」である。

個人的に実践している営業方法をお伝えしたい。

ちなみに営業で勘違いしてはいけないのは、アポ取りや新規訪問は、営業と呼べるかどうかすらも不明だと思っている。ほとんど誰でもできるように思うし、行動量で補える。

そうではなく問題なのはその後だ。どのように営業を行っていくのか、どのように相手に納得してもらうのかそこに焦点を当てたい。


まず、第一に必要なのは、「接続接点の回数が多い」かどうかだ。とても感じが良くお話が上手い人に対して一発でモノを購入する確率より、平凡だが何度も会う人のほうが買ってもらえる確率は高い。

個人的にも初対面でなにかを売るのはとても苦手だ。そこを個人的な接続接点で増やしていく。会いに行くのがベスト。もし会えないのならSNSでの連絡でも良い。

問題は、相手方がきちんとその営業の人間に会いたいかどうか、だ。

「会いたい」か「会いたくないか」。この選択で勝つことで、「買う」か「買わないか」の最後の選択の権利を得ることができる。


よく議論やブレストなどで、解答が不明確になることがある。また提案営業等でも相手側の折衷案に頭を悩ます人も多いだろう。しかしそこも頭でしっかり分解して選択を提示していけば良い。

例えば、

「これは買いたい。けどいくらなら買う。いくらなら買わない」

こちら側の決済でクリアできる金額なら「購入」。こちら側の決済でクリアできない金額なら「持ち帰る」

このふたつしかない。

そこに「買わない」と言う選択肢を入れてしまうと話しがこんがらがってしまう。


上記のようなわかりやすい選択以外にも、人間は常に選択し続ける。その時に三択はあまりない。二択が基本だ。

やるか、やらないか。食べるか食べないか。行くか行かないか。このふたつを常に伝え続けていけば良い。

その時に必要なものは、相手の情報量とこちら側の信頼である。

しっかりと接点を増やし相手のニーズを聞きだすこと、そして信頼を得、選択を提示し続けることができるかどうかだ。

それが全てだと思う。


それを踏まえて、良く経験上、スランプに陥った営業のかたに言う自分のアドバイスは以下のようなものである。


1.接点を増やし信頼を得ること。

2.しっかりと聞くこと。

3.選択肢を明確にすること。


このステップでほぼクリアできる。

是非実践してみて欲しい。