講師紹介 インタビュー
着付けへの思い
〜着物をもっと身近に、着物に興味がある方を増やしたい〜
(インタビュアー・撮影/Webライター・sawaなつ)
きっかけは成人式
文乃先生、本日はよろしくお願いします。
さっそくですが、着物や着付けに興味を持ったきっかけを教えてください。
成人式のときに振袖を着付けてもらったのですが、そのときに着物の美しさに惹かれ、自分でも着てみたいと思ったのがきっかけです。
独学ではうまく着れないのできちんと教えてもらおうと思って、着付け教室に通いたいなと。
ちょうど自宅近くに着付け教室があり、通いやすそうだと思ったので、その教室を選びました。お稽古を重ねていくうちに、私は自分で着られるようになっていくのが楽しかったですね。
今までできなかったことができるようになると、嬉しいですよね。
文乃先生は習うだけでなく、なぜ「着付け教室を開こう」と思われたのでしょうか?
着付け師範を2013年に取得したのですが、そのときに数人の友人から「着付けを教えてほしい」と頼まれました。
休日に友人たちと集まって着付けを教える時間が、本当に楽しくて楽しくて。
それがきっかけで「講師の仕事っていいな」と思い、教室を開いて教えることをやりたいと思いました。
国家資格でお客様に安心感を
文乃先生は国家資格の「着付け技能士」を保有されていますよね。
目指したきっかけは、ご自身のスキルアップのためでしょうか?
着付け教室で取得した「着付け師範」は、民間の資格なんです。
明確に技術力を示す国家資格が欲しいと思い、取得しました。
初めて着付けをご依頼される方や着付けを習いたいと考えている方は、「本当に技術的に大丈夫なのかな?」と不安でいっぱいだと思うんですよね。
また「着付け」と聞くと、年配の方が対応するイメージを持ちませんか?
30代で着付けの仕事をするなら、なおさら年齢に対する不安をなくしていこうと思いました。
着付け教室を選んだり着付けのご依頼したりするときに、安心感を持ってもらいたい。
着付け技能士の資格は、相手の不安な気持ちを軽減するのに役立っています。
着物を身近に感じてもらえることが一番の喜び
着付け教室を通じて、日々着物に関わっていますよね。
どういったことに一番やりがいを感じていますか?
生徒さんの成長を間近で拝見できたときや嬉しい報告を聞いたときですね。
まったく着物を着たことのなかった生徒さんがキレイに着られるようになったところをみると、とてもやりがいを感じます。
キレイに自分で着られるようになったから、「着物を着てお出かけしました」と報告してもらえることもあるんですよね。
着物を身近に感じてもらえるのは、本当に嬉しく思います。
数年前に私が着付けをした方がいらっしゃるのですが、その方からInstagramのDMで着付けのご依頼がありました。
着付けを通じてお客様と繋がりができることもやりがいに感じています。
着付け教室で生徒さんに教える際に、心がけていることはありますか?
生徒さんの習熟度をよく見て、接することです。
教えたいことは山ほどあっても、一度にすべて教えてしまうとパンクしてしまいますよね。
集団授業ではなく、決まったカリキュラムがない。
少人数制で個人のペースで学べるメリットを生徒さんに実感してもらえるよう心がけています。
生徒さんはそれぞれ目標を持って、お稽古にいらっしゃっています。
成人式の振袖を娘に着せたい、お茶会に自分で着られるようになりたいなど、本当にいろいろです。
生徒さんの目標を叶えるため、「いつまでにどれくらい着られるようになるか」を常に意識しています。
あれもこれもと一度に教えられるよりは、自分に合ったペースで教えてもらえるのはありがたいです(笑)
少人数制だからこそ丁寧なお稽古
着付けに興味があるけれど、「自分には難しそう…」「着物、持ってないし…」と尻込みしている方も多いと思います。
文乃先生から、何か後押しになるメッセージをお願いします!
私の教室では着物や帯の貸出はあるので、道具を持っていない方でもお稽古ができます。
着付けに慣れてきて、「欲しい」と思ったタイミングで好みのものを探してもらえれば良いかなと思っています。
もちろん、家にある方は持ってきてお稽古していただいてOKです。
見学会と体験レッスンは随時おこなっているので、教室の雰囲気を見てからお稽古をはじめてもらうのがオススメです。
着物や帯を買わせるのでは?と心配される方もいらっしゃいますが、購入あっせんは一切ありません。
あとは、少人数制のレッスンなので質問しやすい雰囲気なので、初めての方でも安心して通っていただけますよ。
決まったカリキュラムがないので、同じところでもできるようになるまで何度でも繰り返しの練習ができます。
しっかり身につくよう、精一杯サポートいたします!
一人ひとりのペースで学べるのは嬉しいですね。
着物を身近に感じられるモノへ
生徒さんから慕われ、着付師としてリピーターもいらっしゃる文乃先生。
今後、着付け講師としてどのような目標がありますか?
気軽に着物を着てもらえる環境を作りたいですね。
着付け教室を通じて、着物に興味がある方が自分で着られるようになってお出かけしたり、 着物を着せる仕事に興味を持ってもらったり。
あとは「着物を着て苦しかった…」と思う人を減らしたいことも目標です。
着物を着たことを「つらい思い出」ではなく「楽しい思い出」として、お客様の記憶に残してもらいたいですね。
ありがとうございました。
今後の文乃先生のご活躍、応援しています!
(インタビュー:2023年2月)