ベルエポック69-第二次ボーア戦争
2023.07.05 11:27
南アフリカのダイヤモンド王セシル・ローズは政治に進出し、ケープ植民地首相になっていた。ここで軍事権を持ったローズは自分の私兵を使って勢力を北に延ばし、1895年には今のジンバブエの土地に、自分の名を冠したローデシアという国をつくってしまった。
ローズはそれに飽き足らず、ジェームソンに兵をもたせてボーア人の国トランスヴァール共和国に侵入する事件まで引き起こし、失敗して首相を辞任した。しかしイギリス本国の植民地相チェンバレンはあきらめず、1899年ボーア人の共和国におけるイギリス人保護を名目として第二次ボーア戦争が勃発した。
ボーア人達は民兵が分散して戦う戦術をとり、地の利を生かしてイギリス正規軍を苦戦に追い込む。12月15日のコレンソーの戦いでは、渡河作戦を待ち伏せされ、1127名の犠牲を出した。そしてキンバリーが包囲される。
しかしイギリスは増援部隊を送り、パールデベルクの戦いに勝利して、4000人を捕虜にしてボーア軍を弱体化させた。そしてボーア人支配地区で、強制収容所をつくり12万人が入れられた。さらにボーア人の農地を焼き払う焦土戦術を展開してボーア人の国を消滅させたが終結は1902年までかかる。セシル・ローズはボーア戦争初期に監禁され、解放されたが身体を悪くし、戦争が終わる直前に亡くなった。