高齢者支援について①(代表質問より)
世界経済の回復による原材料価格の高騰、ロシアによるウクライナ侵略、円安の影響などにより、昨年より物価高騰が続いています。
民間の調査会社が行った「食品主要195社」の価格改定動向調査によると、2022年の食品値上げは2万5,768品目、2023年の食品値上げは5月末時点で2万5,106品目となりました。食品値上げは今秋まで断続的に続くとみられ、7月には3万品目を超えると予想されています。
また、総務省が発表した2023年4月分の全国消費者物価指数は、前年同月比で3.5%上昇しており、食料品や日用品などの値上がりは、とくに低所得の子育て世帯や年金受給世帯の家計に厳しさをもたらしています。
令和5年度から、公的年金の支給額が3年ぶりにアップとなり、原則67歳以下で2.2%、68歳以上で1.9%が引き上げられました。年金支給額自体は増えましたが、物価上昇による生活費の増加により、相対的に年金が減らされたと感じる高齢者の声を多くいただきます。
本県では、事業者の協力を得ながら子育て家庭にサービスを提供する、子育て支援事業をおこなっています。子育て優待カードである「チーパス」を提示することにより、飲食店や小売店で割引優待等が受けられることから、利用者からは好評をいただいています。
一方、店舗によっては、シニア割やシニア感謝デーを設けているところもあり、高齢者世帯に対しても同様の取り組みが広がれば、昨今の物価高騰に対する高齢者支援につながります。
また、事業者にとっては、買い物機会の創出や企業イメージのアップという効果もあるのではないでしょうか。こでシニア版チーパスの創設について質問しました。
高齢者支援策の一環として、シルバーチーパスを創設すべきと考えるがどうか?
高齢化が急速に進む中、活力ある地域社会を実現するためには、高齢者が健康を維持し、いきいきと活躍することが重要であると認識しています。
このため、県では、生涯大学校の運営や、老人クラブ活動への支援などを実施しているところであり、また、地域の実情に応じた効果的な取組が行われるよう、市町村を支援しているところです。
商業施設等で使用できる優待パスを高齢者向けに県が一律に配布することについては、高齢者の社会参加の促進などの効果のほか、県や市町村が実施する既存事業等との整合性なども踏まえて判断する必要があることから、引き続き、検証を進めてまいります。