MG ガンダムF90Pタイプ レビュー 2023.07.11 09:02 今回のレビューは、1/100スケール マスターグードモデル より、“MG ガンダムF90用ミッションパック Pタイプ” です。 ガンダムF90のすべてを紐解くA to Z PROJECTより、大気圏突入用のP(PLUNGE:プランジ)タイプが登場。 プレミアムバンダイ限定で発売されました。 F90用ミッションパックのなかでも珍しい、変形機構を付与する特殊なミッションパック。 先だって大気圏内飛行を可能とするW(ウォ-バード)タイプが新規デザインでキット化されましたが、ついに、満を持してのPタイプ発売となりました。 旧1/100スケールキットでも発売されていましたが、今回のリファインにおける新解釈も加わったボリュームのある内容になっています。 前回のCタイプ & Tタイプから4ヶ月ほどでの発売。わりと短期間で来ましたね。 まぁ、次はまだ未定なんですけども。 全26種のコンプリートまで8個か・・あと2年くらいのうちに終わってほしいですね。 では、レビューしていきます。 キットはパチ組みに最低限の墨入れ、付属の水転写式デカールの一部を貼っています。 過去の関連キットの付いては以下のレビューをご参考に・・というのもいい加減リストが長くなってきたので、直近のレビューへのリンクだけ貼っておきます。 順次遡っていってください。 MG ガンダムF90Cタイプ & Tタイプ + ミッションパック専用ハンガー レビュー P(PLUNGE:プランジ)タイプ まずはいつもの展開図をば。 使用するハードポイントは左右の肩、前腕、脛側面の6箇所。 バックパックは丸ごと換装するかたちで、腰部リアアーマーのマウントラッチも使用します。 では、本体に装着。F90P ガンダムF90 Pタイプ 大気圏突入仕様。 Zガンダムのウェイブライダー形態を参考に、機体全面をリフティング機能を持つウイングユニットで覆うように変形することで宇宙から地上への降下を可能とする仕様。 なお、説明書ではまず大気圏突入形態として組んでいく用になっていますが、いつも通りまずはMS形態から見てきます。 背中に折りたたまれた機首を背負い、両腕にやはりたたんで収納された状態のウイングを装備。 脚部のブースターユニット含め、各オプション類はかなり大型です。 カラーリングは本体と同じトリコロールですね。 あくまで移動のための仕様なので、固定武装は両肩に装備する最低限のもののみですが、このMS形態では腕部がフリーとなるため、標準的な武装を携行することはできます。 ただその場合、変形の際にはパージすることになりますが。 バックパックは大気圏突入形態で頭部を保護する機首パーツがほぼそのまま折りたたまれた状態で、単体時のバックパックから丸ごと換装するかたちになっており、同様に2基のスラスターを備えている一方、ビームサーベルはオミットされています。 別にサーベルラックが追加されているようなこともありません。 先にも言ったように、このPタイプは旧1/100スケールキットでも発売されていますが、今回のMG化にあたっては当然各部のサイズ、バランス調整、うるさくない程度のディティールアップがされており、色分けもかなり細かい部分まで成型色で再現されています。 ただ、白色成型パーツがないため、センサー部以外でも一部シールによって補完されているところはあります。 いつものように、マーキング類はデカールです。 腕部ウイングユニット 変形時に機体前面を保護する大型のウイングユニット。 Zガンダムの背中のウイングパーツをそのまま腕に移植したような感じですね 細かいスラスターの色分けなども完璧ですね。 もちろんこの状態でウイングを展開することも可能です。 腕部ハードポイントに接続するジョイントパーツおよびその基部となる円形のパーツはそれぞれ回転し、MS形態、大気圏突入形態で微妙に変わる位置の調整が可能です。 ただ、ジョイントパーツ自体はさほどガッチリ腕に固定されるものではありません。脚部ブースターユニット 脛即面に装備される機動装備。 大小5基のスラスターを備え、宇宙空間での高速移動を実現。 スラスターはそれぞれボールジョイントで可動します。 腰部のプロペラントタンクユニットと太いケーブルで繋がったデザインで、キットでは定番のメッシュパイプにリード線を通す構造になっており、左右のブースターユニットが1本のパイプで繋がっています。 リード線の端を折り返してブースターユニットのなかで固定する仕組みですね。 そのためには、メッシュパイプよりもリード線のほうが気持ち長くないといけないのですが、なぜかリード線のほうがパイプより2割ほど短かったんですよね。 パイプはある程度伸び縮みするので、リード線が短くともパイプを切らずに一応は組めたんですが・・ うん。公式の画像より明らかに短い。 なんとか本体に装着はできましたが、全然余裕がないのでほとんど足が動かせません。 たぶん、うちに来たものがエラー品というか、なんらかのミスで通常より短いリード線が入っていたんだと思います。 そんなことあるんか・・ビームキャノン 左肩に装備するPタイプにおけるメイン武装。 仰角変更が可能です。 今回専用武装は最低限となっていますが、このキャノンはおそらく通常のライフル並みの威力があるのだろうと思います。バルカン砲 こちらは右肩の武装。 形状から小口径のビーム砲だとばかり思っていましたが、バルカン砲らしいです。 というか、やたらセンサー(カメラか?)多いですね。 側面のユニットは可動します。大気圏突入形態(ウェイブライダー形態) Zガンダムのウェイブライダーを彷彿させる形態に変形。 というかウェイブライダー形態でいいみたいですね。移行、WR形態で統一します。 まぁ変形といっても、そもそも本体に可変機甲はないため、ミッションパック装備の変形でそれらしく見えるに過ぎません。 正面から見るとZガンダム感強めです。 宇宙空間では脚部ブースターユニットの推力を利用したMA的な高機動戦闘も可能なようですが、大気圏内の飛行能力はどうなんでしょうね。 そこもクリアできているならWタイプの存在理由がないわけですが・・ まぁあっちのほうが戦闘力は高いけど。 脚部はとくに固定されず、ただまっすぐ伸ばした状態でつま先を気持ち伸ばす程度。 その点はWタイプも同じですね。 起こして底面部を見てみましょう。 上半身から太腿までは機首パーツとウイングユニットですっぽり保護されていますが、脛は剥き出しですね。 Zのウェイブライダーみたく縮めて少し上に移動させているわけではなく、先の通り普通に伸ばした状態なので・・これは大丈夫なのかな? また、あくまで大気圏突入、そして宇宙空間の移動前提の形態だからなのか、ランディングギア等も内蔵されていません。 それでは、変形手順を追っていきます。 まず、背中に折りたたんでいた状態の機首パーツを起こし、 さらに機首の底面側を開いて折りたたまれていたカバー伸ばします。 機首およびカバーを閉じて頭部から腰部までを覆います。 前腕部を90度回転させ、機首のカバーパーツとウイングユニットをジョイント。 最後にウイングを展開し、ビームキャノンを起こして変形完了です。 設定ではマグネットコーディングの効果もあってわずか2秒で変形できるそうです。 腰部プロペラントタンクユニット中央のスタビライザーは取り外すことが可能で、 代わりにもう1本プロペラントタンクを追加することもできます。 ちなみに、ランナー都合による余剰扱いですがタンクはもう1本、全部で4本組めます。 ディスプレイ用のアクションベース4が付属。 MS形態と同じく股間にアタッチメントを付けることで大気圏突入形態でもディスプレイが可能です。 ただまぁ・・ぶっちゃけこれ要らないのでそのぶん安くしてほしかったなぁ。 このベース、なにかと付いてきますからね。 せめて無色クリア成型にしてほしいのよ。 なんでだいたい黒いのか・・P.V. スペシャル BB戦士のオリジナルギミックとして登場し、のちにコミック作品、“F90FF” にも登場した、Pタイプの大気圏突入携帯にVタイプの装備の一部を増設した複合装備形態も再現可能になっています。 バックパックの一部パーツを交換し、 肩のビームキャノンとバルカン砲にもジョイントパーツを追加。 また、機首裏面先端のカバーも外します。 そして、バックパックにはVタイプのバックパック(およびヴェスバー)を上乗せ、肩に放熱フィン、機首にメガガトリングガンを取り付けます。 ではあらためて。 なかなか強引な形態ですね。 Vタイプのヴェスバーもグリップ剥き出しだからなぁ・・ これはさすがに大気圏内での飛行は無理そう。 というか、この状態で大気圏突入もリスキーな気がする。 たぶんしないでしょうけどね。 なお、基本的にWR形態専用っぽいのですが、一応MS形態にもできます。 むしろこっちのほうが違和感ないかも。比較画像 同様に変形機構を持つWタイプと。まずMS形態で。 Wパックは2号機に着てもらっています。 あくまで移動のために変形するPタイプと、戦闘機に変形するWタイプということで、MS形態でのスタイリングも明確に違っていますね。 Pタイプはこの形態だと鈍重そうな印象です。 変形して。 こちらも運用目的がまったく違うことがよく解る。 Pタイプが大気圏内飛行も可能として、飛行速度敵にはそれほど変わらないかもしれませんが、小回りは利きそうにないですし、いわゆるドッグファイトにはまったく向いてない感じですね。 今度は運用目的が真逆のUタイプ(同じく素体は2号機)と。PタイプはWR形態で。 もはやネタ形態としか思えないUタイプ・・ Uタイプも本体寝かしたほうがよかったんじゃないの? とか思うんですが。 そしてどちらも脛は剥き出し・・以下、画像 まずMS形態で。 各部に大きめのユニットを装備することになりますが、上半身の可動についてはそれほど影響はありません。 一方下半身は、脚部ブースターユニットと腰部のプロペラントタンクユニットがケーブルで繋がっているのでそもそも不自由になるのですが、先の通りうちのケーブルは通常のものより短いのでわずかに膝を曲げられる程度しか動かせません・・ ウイングユニットはシールドとしても使えそうなんですけど・・ これが破損したら元も子もないから、そんなことはしないか。 ライフル装備で。 変形時には捨てることになりますが・・ あとサーベルくらいは、ブースターユニットに内蔵するくらいできたと思うけどなぁ。 WR形態で。 まさに大気圏に突入してる感じの角度で。 でもこれ絶対脚の先燃えるだろう、と・・ Zガンダムが百式を乗せていたように、F90Ⅱを乗せてみました。 こういうサブフライトシステム的な運用も可能なはず。 固定のためのグリップとかはないですけどね。 P.V. スペシャルでも。 こちらだとヴェスバーのグリップを握れますね。上下逆だけでども。 なお、P.V. スペシャル用のジョイントパーツはある程度の汎用性があるので、これくらいのオリジナル装備も可能。 EWAC爆撃機ですね。 以上、“MG F90用ミッションパック Pタイプ” でした。 今回はベースを除けば完全新規造形。 そして今後に流用されそうなパーツもないし、なにより旧1/100シリーズでも発売された、F90でもわりと代表的なタイプということで安心感もありましたね。 ただ旧キットをディティールアップするだけではなく、WR形態でしっかりボディ前面が保護されるようにパーツが展開する新解釈や、P.V. スペシャル再現用のジョイントパーツの追加、細部にわたる色分け再現など、MGとしてしっかり納得できるものになっていると思います。 個人的にはリード線の件でハズレを引いてしまったようでちょっと萎えた部分もあるのですが・・ さて、26種のミッションパックのうち、これで18種が発売されました。 残りは8種。 Nタイプはコミックでその姿が確認されていますので、A、Lを含めて3種のデザインはすでに知られているわけですが、残りの5種は未だ不明。 はたして次はなにが来るのか・・ 現状なにもアナウンスがないので、年内の発売は厳しいかな? といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。