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KYOSHO RC BLOG

懐かしのプラズマファントム

2018.07.17 22:00

皆さん、こんにちは。 

RC開発担当の古屋です。

毎週水曜日はRCカーの話題をお届けいたします。 

さて、今日は私の青春時代の懐かしのラジコンカーをご紹介したいと思います。 

それが、この通称“プラズマファントム”です。 



残念ながらボディは当時の物がなく、スパーダ09用を使用させていただきました。 

マフラーをかわす“ぽっこり”が少し気になりますが、CRCⅡを真似て作ったボディなので雰囲気は近いと思います。 

実は、7月8日に谷田部アリーナで行われたラジコンマガジン クラッシックミーティングの直前に、RCM編集長直々に広坂さんと高麗さん、松本さんの対決が実現したらいいなぁ~、と走る状態の当時物のリクエストをいただき、それはてんやわんや。(古っ) 


知人の助けを借りて、何とかプラズマを走らせられる状態に。 

と思ったら、松本さんからまさかのダメ出しっ…… 

ファントムで走りたいよ~   やっぱり。(油汗) 

と言うわけで、骨組みだったプラズマファントムをどうにか突貫でレストアして完成! 

途中、フロントスプロケットのひびを発見した時に私は諦めかけましたが、松本さんの執念で見事に接着して走らせられる状態に。

やっぱり思い入れの力って凄いですよね。お遊びレースとはいえ、あの広坂さんとの一戦となると、いつになくテンションがMAXになりますから。(笑) 


ラジコンマガジン クラッシックミーティングの模様はラジコンマガジンを買って見てくださいね~ 

当日、私は行けなかったのでラジマガ9月号が待ち遠しいで~す。 


京商から初代ファントムEP4WDが発売されたのが1982年頃、私は中学3年生でした。

山梨出身の私は1/12電動レーシングカーの魅力にのめり込み、ロイヤルモデルの2階のサーキットでラジコン仲間とタイムトライを繰り返す日々でした。

常設サーキットといっても元は駐車場でしたので、ギャップがあり、決してグリップもよくありませんでしたが、とにかく毎日入り浸り、セッティングの語らいは話しが尽きず、明けても暮れてもラジコンのことが頭から離れないそんな日々でした。

当時はホビーショップみさきさんが東海大甲府の駐車場を借りて仮設コースを作り、レースを開催していました。そんななか、初代ファントムEP4WDの登場はとてもセンセーショナルでした。


初代ファントムEP-4WD チェーンを見事なまでにリアスプロケットからモーターピニオン、バッテリーをうまくかわし、フロントのスプロケットに伝達する絶妙なレイアウトはまさに芸術的。そして、スリッピーな路面の仮設コースで、4WDはスピンしかけた時に逆ハンドルでパワーを全開にしてドリフトさせて豪快に走るのです。 


それまで見たことのないカウンターをあてて走る豪快な走りに皆が魅了されました。しかし、レースとなるとなかなかタイムが出ないのです。ドリフト走行ではコーナーでパワーを入れて大きく周るため、なかなかタイムが出せません。そして致命的だったのは燃費の悪さです。 

8分レースが浸透し始めた当時、この走らせ方では8分どころか、およそ6分過ぎでバッテリーがダウンし、7分まで周れずにリタイヤするクルマが続出し、瞬く間にファントム4WDで参戦する参加選手が減ってしまいました。 ところが、1983年の全日本選手権では高麗淳一(こま じゅんいち)選手がファントム4WDで見事優勝との記事がラジコンマガジンに出ているではありませんか…… 


後に知ったのですが、高麗選手のクルマにはフロントにスリットを入れて簡易的なサスペンションが盛り込まれており、それが後のファントムEP-4WD EXTに進化を遂げたのです。 EXTが初代と決定的に違うのは3ポイントサスペンションを備えていることです。 


初代がノンサスに対して、EXTはナックルの上に渦巻き型のキングピンスプリングを装備しています。ドライブシャフトのワンウェイ側はボール形状になっていて、ナックルが上下しても常にワンウェイ内を転がる絶妙な構造です。今見ても斬新さがたまりません。


通称“プラズマファントム”は、EXTにプラズマのシャシー&Aバーを追加し、リアのトラクションが飛躍的に上がることで当時流行し、いつしかプラズマファントムと呼ばれるようになったのです。


レストアしたプラズマファントムはとてもよ

く走り、松本さんもご満悦でした。 


 では、次回もお楽しみに!