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行政書士 阿部 竜三 事務所 0858-33-5503

外国人の人権とマクリーン事件

2023.07.14 00:51

憲法の講義で出てくる判例の一つにマクリーン事件というものがあります。

日本に在留中にベトナム反戦運動に参加した英語教師のマクリーンさん。

在留資格の伸長を申請したところ認められずに裁判に訴えました。

争点は

1.外国人の出入国・在留の自由(憲法22条)が保障されるか

2.在留の自由の法務大臣の裁量範囲

3.外国人の政治活動の自由の範囲

最高裁は、「基本的保障は保障は外国人にも及ぶが、外国人在留制度の枠内で認められてい

るにすぎず、在留資格の許否を決する国の裁量を拘束するものではない」としています。

外国人の在留資格の許否についての法務省の裁量を認め、今日の外国人在留制度の根幹とな

っています。

国益につながる外国人の入国は許すが、国益にならない外国人は許さない。

国内にいるときは日本人同様の基本的人権は認めるが、

素行不良な外国人、経済的な自立が見込めない外国人等は

在留資格の伸長を求めても許さない。

これは日本国の裁量ということです。