KAWASAKI ZZ−R400 1990
KAWASAKI ZZ−R400 1990
新設計のセンターカムチェーン方式のDOHCインラインフォアを搭載。GPZ/GPX系のボア&ストローク(56×40.4mm)から更にショートストロークとした57.5×38.5mmに設定している。GPZ400 R(1985y.2〜19 89y.2)に変わる新たな展開を示す意味もあり、GPZ−Rで採用した“アルクロスフレーム“をリニューアルして登用。更に理想を高め、しなやかさと剛性を兼ね備えた骨格を形成している。キャスター&トレールをGPZ−Rの26°/86mm →24.5°/96mmに変更。ホイルベースの設定を共通の1430mmに留めている。ZXRのクイックなハンドリングには無い、シットリとした安定感を作り出している。ZXRの倒立サスとは異なる柔軟性溢れるフロントサスペンションも、このモデルの優秀性をアピールする部分で、路面やスピードの条件が変わっても作動性に関しては問題なく、奥の深さを感じさせてくれる。コーナーリング性能のレベルも高く、フロントよりの旋回力をもってレプリカ並の速さを得ることも出来る。但し、ZXRとは重量的な面で35kg以上のハンデを持った大柄な車体。750ccクラスの車格は、使用状況にストレスを感じさせない余裕を生むものと解釈して、走りの極限に挑むようなテクニックの駆使は避けたい。操作性に関しても、ブレーキ側4段階/クラッチ側5段階の調整機構を持ったレバーが採用されて、誰にもジャストフィットするよう配慮が成されている。デテールにも使い勝手の良さを伺わせる作りが嬉しいモデルだ。 '93 ZZ−Rでは、新設計のフレームの採用とパワーユニットに改良を果たし、低・中速域でより効果的なトルク特性を得ている。