退職代行サービス時代。慰留にも工夫が必要です。
■「退職代行サービス」で無事?退職できたアカウントの話 togetter
退職代行サービスが話題ですね。調べてみると上のまとめで紹介されている「EXIT」さんだけではなくて、いつの間にかたくさんのサービスが誕生しています。身も蓋もない言い方をすると、本来は、日本では退職(雇用契約の解消)に関しては労働者側に強い権利があって、(雇用契約の期間に定めがなければ)退職届を出せば「後任がどうの」「引き継ぎがどうの」という話も関係なく2週間で退職できます。法律的に争って、企業側が勝てる見込みはほとんどないはずです。
辞めようと思えば、いくらでも辞められるわけで、本来はこのようなサービスは必要ないはずなのですが、もちろん実態はそうもいかず人間関係のある上司に言いづらいとか、脅迫気味の引き止め交渉があったり、心身共に疲れていて言いだすのもしんどいとか、そういう事情があるわけです。そう思うと世相を反映しているし、上手い商売なんだろうなと思います。第三者が入れば、そこに感情とか義理とか人情とか法律的にグレーな方法とかは入り込む余地がなくなり、そこにあるのはドライな法理だけですからね。
一方で、企業側からすれば優秀な人材は慰留したいというのは当然。とはいえ、退職代行サービスが流行るような状況下で、これまでのような義理人情浪花節的な慰留テクニックは通用しづらくなっていくと思われます。ということで、慰留のテクニックについて人事の代わりにググりました。
■退職慰留の心得 人事のミカタ
様々な企業の慰留の方法や成功確率が紹介されています。
■優秀な人材の流出を防ぐ「退職引き止め」に成功する確率は?(調査結果) HUFF POST
こちらもエンさんのアンケート調査。
■カウンターオファー(退職慰留)で気をつける点 Morgan McKinley
慰留のリスクについて紹介されています。
■辞めたい社員に言ってはいけない「慰留NGワード」 DIAMOND ONLINE
こちらは逆効果になりそうな慰留の方法について解説しています。
■部下が退職を申し出たとき、上司が言うべき3つのポイント HRpro
よくある退職理由をもとに、コニュニケーションのポイントを紹介しています。
■管理職の退職を慰留(引き止める)するには オフィスハッカー
管理職とありますが、一般的な慰留方法が紹介されています。
ということでググってみましたが、以外と条件交渉を行っている会社は少なかったり、そこまで強く推奨されているわけでもなさそうです。参考になりましたでしょうか。
まぁ、退職代行サービスを使われる時点で企業と社員の信頼関係は崩壊しているので、上記のような慰留テクニックを発揮するにしても、退職代行サービスを使われないような関係性や風土をつくっていくことが大切という当たり前の話になるかもしれません。少子高齢化で労働力人口が減っていく中で、採用コストは上がり続けることが想定されるので、より戦略的に離職防止について取り組む必要がありそうです。