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京都市桂坂 動物図鑑

ヒメヒラタアブ

2018.07.21 05:53


ホバーリングとは、ヘリコプターが空中で静止しているように、羽ばたきながら空中でピタッと一カ所に止まっている状態を言います。ヒラタアブはこのホバーリングが上手です。 

お目当ての花に近づくときも、花の手前で何回か止まりながら、ツン、ツンと進み、花に脚が着いたところで翅の動きが突然止まり、花に到着したことが見て分かります。 

ハチそっくりと図鑑やネットには書いてありますが、慣れるとハナアブとハチの違いを瞬時に見分けることは簡単です。 

違う部分は目と腰です。 

ハチの目は頭にはめ込まれたように一体化していますが、アブの目は複眼が頭から出っ張っています。

もっと違うのが腰です。ハチの腰はくびれています。お尻の針を相手に突き刺しやすいように、グッと曲がるように腰が細くくびれていますが、アブはお尻に針が無いのでハエのようにズン胴です。 

ヒラタアブの成虫は花を愛する優しい感じの虫ですが、幼虫は肉食系です。草に登ってアブラムシ(アリマキとも言います)を食べまくる姿はどう猛ですが、そもそも人間にとってアブラムシは害虫なので、それを食べてくれるヒラタアブは益虫、つまりいいヤツという座についています。そのどう猛な幼虫が優しい成虫になると、ハチと間違えて・・・「まったく、何てこった。。。」と嘆く声が聞こえそうなヒメヒラタアブでした。