筋トレするより、意識の力の方が強い?
合気道は腕力に頼りません。
筋力としての腕の力には限界があります。
手だけで何かをしようとすると、大きな力を使えないのです。
鉄アレイを持ち上げる時、5キロ程度の重さでも大変だったりしませんか?
子供を抱っこする時に、10分も抱っこしているとだんだんとキツくなってきませんか?
腕だけの力は、とても弱いのです。
合気道は、年齢や性別に関係なくできます。
それは
腕力に頼らずに大きな力を発揮するから
です。
そのためにするのが、
身体の力を上手く使う
ことです。
身体の力とは、腕だけでなく、胴体(体幹)や足の力を意味します。
子供を抱っこする時も手で抱えるのではなく、抱っこひもを使えば1〜2時間くらいは抱っこできませんか?
それは、身体の力を使っているからです。
身体で支えているからです。
一般人の腕の重さは体重の5%程度で、その内の筋肉だけの量となると更に減ります。
しかし、胴体と足の重さは体重の8割くらいあり、胴体に内臓などはあるにせよ、腕だけの筋肉量と比べ物になりません。
中でも足は最も筋肉を使っており、立つ・歩く・走る際には自分の体重を支える力が必要です。
体重を支えるという意味では、重い体重の動物の方が立派な足を持っています。
イヌやネコなど小型動物よりも、ゾウなどの大型動物を考えてみれば明らかです。
立つ・歩く・走るうちに、必要な筋肉がついてくるのです。
足の骨を折って車いす生活をしていたりすると、すぐに筋力が落ちるというのもよく聞きますね。
そういったことから、腕の筋力に頼るよりも身体の力を使うことが大切だということがわかります。
その上で、身体の力を使うためにはどうするかを考える必要があります。
腕の力よりも身体の力を優先させるためにすることは、
相手を投げてやろうという意識を捨てること
です。
実は、そういった意識が働くと腕の方が優先される結果となるのです。
腕力に頼らないようにするためには、相手を投げる・負けないといった意識を持たないことが大切です。
合気道では勝負を競いません。
競う心を捨てることが、身体の力を使うことにつながっていくのです。
筋力トレーニングよりも意識トレーニングの方が大切だということに気付かされるのです。