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マヤ

『W旦那+(プラス)』 TAKAOMI⑥ 三代目妄想劇場ショートストーリー

2018.07.21 23:00

隆臣を抱きかかえて車から降ろした。




「そういえば今日は水筒のお持たせないですね」




「パンマンの?」




「そうですそうです!いつも隆二くんが必ず持たせるアンパンマンの水筒」




「パーパダメねぇ」




「あはは…そんなことないですよ。隆二くんはいつも隆臣くんの事を愛情たっぷりに育ててますよ」




「そーなの?」




「なにかあったんですか?」




「パーパね、たぁくんとおとーしゃんおいてけぼりしゅるの」




「え⁉︎置いてけぼりですか。外泊でもしたのかな?珍しい…」




「それで隆臣くん、おこ💢ですか?」




「しょーなの」




自販機の前まで来ると、マネージャーの携帯に着信が入った。




「隆臣くん、すみません!ちょっと電話出ますね!」




「どーぞ」




「あ!はい、いつもお世話になっております」




マネージャーが少し目を離した瞬間だった。




公園の方からコロコロとカラーボールが転がってきた。




「あっ!ボール…」




マネージャーは手帳を見ながら通話している。




「…では、失礼します」




「隆臣くん、お待たせしました」




携帯を離して自販機の方を振り返ると、そこに隆臣の姿はなかった。




「あれ?隆臣くん?…隆臣くーん?」





つづく