ドリップパックは本当は良い方法!
ドリップパックと聞くと、おいしいコーヒーと逆方向と思われる方が多いと思います。
コーヒーの抽出法には、湯を注ぐ方法で大きく2種に分けられます。
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①一つは、よく知られたペーパードリッパーです。円錐形などのドリッパーに濾紙をセットし、粉を規定量入れて細い注ぎ口の専用ポットからちょろちょろと熱い湯を注ぐ、あれです。最初に数滴たらして蒸らしが、30秒、その後一投目に50cc、、、3分以内に注ぎ終える。。。など難しく、上手にできるとおいしいですが、失敗すると薄くてまずいものになってしまいます。
②2つ目は、フレンチプレスに代表されるものです。
規定量の粉を専用の器具に入れて、93℃のお湯を規定量注ぎます。その後4分ほど待ちます。時間が来たら、メッシュのプレスを押して粉と液体を分離して、液体のみ取り出します。
規定量の粉、湯と時間で簡単に再現よく抽出できます。
①と②の違いは粉の量に対して注ぐ湯の量が決まっているか?という点が最大の違いです。
①は、粉の量に対して湯の量が定まっていません。コーヒーの粉から湯に各種の成分が溶け出します。最初はある成分が溶け出してさらに湯を注ぐと別の成分が溶け出してまた湯を注ぐとまた別の成分が溶け出して下のサーバーへと落ちていき、湯を注ぐたびに出てくる成分が大きく変化してきます。あとのほうになると、いやな成分が出てきて下のサーバーに落ちていきます。常にフレッシュな湯が注がれるので、粉からは何かしら成分が解け出てきます。おいしい成分のみ取り出すに技術が必要です。
②は粉の量に対して湯の量が決まっています。コーヒーから湯に解け出る成分と量はある一定時間を過ぎると浸透圧で決まる平衡状態でほぼ一定になり、時間がたってもほぼ変化しません。
◆コーヒーの品評会では、カップに粉を入れて規定量の湯を注いで、そのまま規定時間放置して粉を入れたまま何分もかけて、液体をスプーンですすって味見をします。時間をおいても味が変わりにくいのでそのようにしています。
コーヒーの粉を浸して抽出する方法なので「浸漬法」と呼ばれています。
塩を水に溶かす場合を考えるとわかりやすいです。水に溶ける塩の量は決まっていて、決まった水の量には決まった量しか解けず、多く入れても全部解けず析出してしまいます。温度と水・塩の量で決まります。水の量が決まっていなくて常に水を注ぐといくらでも塩は解けてしまいます。コーヒーの粉にフレッシュな湯を注ぎ続けると出ては欲しくない成分も引っ張り出されてきてしまいます。
浸漬法でコーヒーを抽出すことは安定して抽出する良い方法なのです。
浸漬法を利用したコーヒーの抽出法には各種あります。
製品名でクレバードリッパー、サイフォン、カップに入れてからコップとフィルターで自分でろ過する方法、フレンチプレスなどなど。
実は、ドリップパックでも浸漬法で抽出することができます。
というわけで、自家焙煎の鮮度の良い豆を使って
ドリップパックを作ってみました。
粉の量10g, 出来上がり140ccぐらいです。
使い方です。
よく広げてカップにセットします。
93℃ぐらいの湯を注ぎますが、いちいち沸かすのは面倒なので保温ができて設定温度も5度刻みでできるティファールの電気ポットを使っています。
粉が10g なので、湯は約160-170ccぐらいが適量です(お好みで濃さを調整してください)
わかりやすくするために測っていますが計量できれば良いだけです。
溢れないように規定量の湯を注ぎます。
毎回同じカップを使う場合は湯の入る高さをマークしておくと軽量せずにできるので楽です。
後は、3-4分待ちます
コーヒーの濃い部分ができますので、たまに、ゆっくりとひきあげては沈めて湯を攪拌するとよいです。2-3回程度。
時間が来たら引き上げます。
出来上がりです。
以上です。
ポイント
①粉の量に対する湯の量を守る
②コーヒーの粉が湯の中に十分に浸っていること
*湯の中にコーヒーが浸らないタイプはこの方法は使えません。
③時間は3分以上
④湯の温度はお好み(高いと苦みが強く出ます。)
コーヒー本来の持つ味がしっかりと出ますので、良いコーヒーを使ってください。
*②のことを考えると、ティーバック型のものがベストだと思います。
最後に、マンデリンを同じ方法で抽出してみました。
しっかりと、マンデリンです。
昼休みに会社の給湯室で飲んでみました。
限られた環境で専門店に負けない味のマンデリン、、、最高です。
サラリーマンカフェ~サラカフェです。
今後、粉の量や入れ物、賞味期限など確認しつつ商品化を考えたいと思います
ここまで読んでいただきありがとうございました。