シルクホースクラブ 1歳馬考察 ロザリンドの2017
ロザリンドの2017 募集価格4000万円
木村厩舎 ノーザンファーム生産
父オルフェーヴル 母父シンボリクリスエス
オルフェーヴル産駒の初年度にはエポカドーロ、ラッキーライラックとクラシック戦線を賑わせた馬を送り出し、ポテンシャルの高さを見せたものの、全体的に見れば勝ち上がり率が悪く、良血馬も大コケするホームランか三振かという傾向が強かった。
そんなオルフェーヴル産駒から大物を狙うならば、①3/4Northern Dancer、②ナスペリオン血脈、③米国的なスピード血統(フォーティーナイナーの血)の成功配合を押さえておきたい。
本馬は①3/4Northern Dancer、②ナスペリオン血脈(Sadler's Wells)を併せ持つ。
祖母シーザリオがNorthern Dancer 3×5と濃い血を持ち、Northern Dancerを持たないシンボリクリスエスが交配されたロザリンド。そこに、ノーザンテースト 4×3のオルフェーヴルが配されたことで、緊張と緩和のリズムを満たすとともに、3/4の部分でNorthern Dancerとサンデーサイレンスをクロスさせる教科書通りの好配合と言える。
懸念点は、③米国的なスピード血統がないこと。オルフェーヴル産駒は前受けする方が成績が良く、スピード負けすると早期に勝ち上がれない傾向が強くなる。そのため、そういった馬は主戦場をダートに変えて活躍することも多い。
オルフェーヴル産駒×母父ロベルト系でサンデーサイレンスのクロスを持つ馬は、プレシャスリーフ、アプルーヴァル、レゲンダアウレア3頭すべて勝ち上がっているが、芝のスピード勝負では見劣る印象だ。
【総括】
教科書通りの好配合に加え祖母シーザリオという良血で大物感たっぷりの血統構成だが、芝でのスピード負けが懸念される。
個人的な見解では、こういった産駒を育成で大物にさせてきたのがノーザンファームで、オルフェーヴル産駒も今後変わってくる可能性は高い。今年の1歳馬が3世代目なのですぐに答えが出るとは思っていないが、すでに2歳新馬勝ちしたことからも育成で何か変わってきた印象は持てた。
ホームランか三振か、リスク承知であれば大物狙いでオススメできる1頭。
堅実性 ★☆☆☆☆
大物感 ★★★★★
お買い得 ★★★★☆