vor.35 4つ目の前世 ~ピエールとアンジェラ~
初めて前世療法を受けてから1ヶ月経った頃には、
すでにAさんと一緒だった前世を3つ体験していました。
1つ目は、幼馴染で恋人だった前世。
彼は大人になってから船乗りになり、何年間が離れて寂しい思いはしたけれど、結婚して普通に幸せだった前世。
2つ目は、結婚して妊娠していたけれど、私が馬に引かれて、子供と一緒に亡くなった前世。
3つ目は、男同士の幼馴染としてお互いに家族以上の存在だった前世。
3つとも中世ヨーロッパの時代でした。
私は昔からヨーロッパが好きで、昔ながらの建物とか教会などを見るとしっくりくるというか・・・不思議と落ち着くような感覚になりました。
ですから、3つの前世も中世ヨーロッパだったことも、何だかうなずけるような気がしました。
そして4つ目の前世もまたまた中世ヨーロッパだったのです。
(現在、すでに20位の前世を体験していますが、ほとんど中世ヨーロッパでした )
ここでもAさんとは幼馴染の関係だったようです。
4つ目の前世体験をするきっかけになったのは、左手首にこぶ(脂肪の塊)が出てきて痛み出したからでした。このこぶは高校生の頃から、何度か繰り返し出ていて、ずっと気になっていたものでした。
どうしてこのこぶが出てくるのか? その痛みに注目していきました。
以下体験
煙が舞って視界が悪いです。 周りはいくつかの人影があります。
人の叫び声やうなり声、そして剣を合わせたような金属の音が聞こえてきます。
私は走っていて、手には太い剣を握っています。 たくさんの人が戦っています。 戦の最中です。
私は20代の男で、名前は「ピエール」 服はボロボロの泥まみれで、くたびれた鎧を着けています。
手と剣には血がついています。
ピエールのボロボロの服装を感じると、ピエールの国の事情が浮かんできました。
多分スペイン近くの貧しい小さな国で、大国から占領されかかっていて、 必死で国を守ろうとしているというのが分かります。
敵は戦慣れしていて、長い年月領地を広げようと戦を繰り返していました。
装備や軍隊の数は、圧倒的に敵の方が優位です。
こうしていてもどんどん詳細が浮かんできて不思議です。 敵は真っ赤な軍隊です。
ほとんどの人が馬にまたがって、羽のついた兜をかぶっています。
鎧の前面には綺麗な紋章?がついています。
それに比べ、ピエールの国はほとんどの人が歩兵隊で、質素な装備で戦慣れしていない様子です。
そんな完全に負けてしまいそうな戦況でも、ピエールや国民は諦めていないのが伝わります。
ピエールの国は貧しいながらも、年一回の豊穣のお祭りがありました。
つらい生活の中で、唯一国民が楽しみにしている行事です。
豊作を祝い神に感謝して、その日は滅多に飲めないお酒が振舞われます。
町の中心の通りは、上から色とりどりの花びらがまかれ、とても華やかなお祭りです。
そんなささやかな幸せを守りたいという、ピエールの意志を強く感じました。
ピエールには幼馴染で恋人がいました。 名前は「アンジェラ」 彼女はAさんだと感じました。
今回の前世は、Aさんが女性で私が男性でした。
アンジェラは、茶色のウェーブのかかった長い髪でとても可愛らしい女性です。
彼女の顔が浮かぶと、不思議とその当時の愛しい気持ちが溢れてきました。