Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

いわぶち動物病院

不治の病、かつ突然死を引き起こす、猫伝染性腹膜炎(FIP)

2024.01.06 07:50

非常に厄介で、治すこともできず、感染を防ぐこともできない、致死的な猫ちゃんの病気です。


この病気はかなり特殊で、伝染性、という名前が付いていますが、猫ちゃん同士で移ることがありません。


ただし、この病気は猫コロナウイルスという強めの下痢を引き起こす病気が関連しているんです。


どういうことかというと、このコロナウイルスは人間のコロナウイルスとは全く異なり、呼吸器には問題を起こしません。


混合接種ワクチンにも含まれていないため、発症していなくても、猫ちゃんの感染率は70%程を占めています。

それだけ感染していても、症状を起こす子が少ないのがこの病気です。


ですが、この猫コロナウイルス。大問題があります。

猫ちゃんの体の中で、いきなり突然変異を起こすことがあります。

この突然変異を起こしたウィルスが先ほど腹膜炎を起こすと言った、FIPウィルスになります。

どちらもコロナウイルスですが、方や大した症状の無いウィルス(ただし突然変異する可能性あり)、方や死亡率100%と言われる猫伝染性腹膜炎を起こすウィルスです。

ただし、FIPウィルスに変化する確率は相当に低いです。


このFIPに罹患すると、大抵は腹膜炎を起こし、大量の腹水が貯まります。

発症年齢が若く、他の病気が想定できない時は簡単に診断がつきますが、そうでない時は別の病気による腹水の場合と区別が難しくなっていきます。

確定診断をしようとして検査をしても、ゲリを起こす方と腹膜炎を起こす方、両方共コロナウイルス、として検出されるため、絶対にFIPとは診断ができないのが現状です。


ここまてででもうほとんど説明してしまいましたが、FIPは多くの腹水を貯める、診断がわかりやすいタイプ、その他に腹水が出てこないため、エコー検査などで腹膜炎がなんとか診断できる程度のタイプの主に2つにわかれます。


腹水が溜まっても、腹膜炎が軽度であれば元気でいてくれるのですが、ほとんどの猫ちゃんのはあっという間に病気が進行して元気消失、突然死亡してしまうことがほとんどです。


一方、腹水が全く出てこないタイプは確定診断できることはまず無いと言えます。

他の原因の腹膜炎(例えば膵炎)との区別がつけられないためです。ドライタイプのFIPと表現しますが、エコー検査で何故か腹膜炎を起こしている、ということでやっと少し判断できるレベルです。

こちらも死亡率100%になります。


猫エイズ、猫白血病が否定されても、訳70%の猫ちゃんがコロナウイルスに感染しているため、いつ突然FIPにかかって、亡くなってしまうこともおかしくありません。

ついこの間、猫エイズ、猫白血病の検査をして陰性だったため、良かった良かった、と言っていたら、FIPにかかって亡くなってしまった子猫ちゃんもいます。


猫エイズの方がある程度長生きするため、まだマシかもしれません。


恐がらせることになったかもしれませんが、突然起こる病気に当たります。

猫ちゃんのお腹が突然ポッコリしてきた、などの所見があったなら、このFIPになってしまった可能性があります。