経済学入門のメソッドで、自分の特性を問い直す
そもそも、ぜんぜん詳しくないのです。経済学になど。偉そうに説明する資格なんか一個もないんです。すいません、謝っときます。
でも、出会ってしまったのです。
もう、はまってるんです。
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きっかけは。
人との関わり、とりわけ相手の気持ちを察する…というスキルについて、黙々考えていた件で。
私は、他人の意図をなにもかも全て察することができない、ということじゃ無いらしい。
多少は分かる部分がある。まだらに、抜け落ちるように、一切察せられない箇所も幾つかある。
かかっているカウンセラーさん曰く、共感するスキルは、サバイバーとして割と身についている。ただ、まだらに分かっていない部分(そして今後伸びそうにない部分)があるように見える。加えて、あなた自身が誰かに共感してもらう…ということは、すこし難しいかもしれない。ツボがぜんぜん普通と違うから。
なるほど。
じゃあ、私はどうやって他人の意図を察しているのか?まだらに分からない部分は、どのように凌いでいるのか。
それをもっとハッキリと、目に見える形で示してみたかったのです。
誰かに伝えるためだけじゃなく、自分のためにも整理してみたかった。もし可能なら、ジョンに説明できるところまでギッチリ考えてみたくて。
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私は他人・自分を問わず意図や感情を、だいたい数量化して考えているようです。希望や欲望や、優しさ、怒り。様々なコミュニケーションがもたらす、人間関係への影響も。
なんとなく重さとか、シリンダーに入れたメモリの感じとかで計っていました。これにより、ただ優しい言葉をかけてくれた場合にも、込めている価値はぜんぜん違うことがある、といった様々なバリエーションを理解できます。「大丈夫?」という言葉に込めた優しさは、100gのときもあれば10kgの場合もあるとか、そういう感じ。
でもそれだと、もっと複雑なことをしているケースが上手く説明できない。また、コミュニケーションを通じた相互の影響などが上手く言い表せない。こちらは10kgの思いやりをこめたつもりが、先方は1g程度の価値しか認めない場合があります。価値を決めるのは、いつだって受取手です。重さという公平すぎる単位では、どうも説明がつかない。
やはり一番簡単なのは、『お金の流れに置き換える』ことです。
どれだけ感情を放出したか、それが相手にどのように捉えられ値踏みされ(つまり独自の価値観で換金され)、相手の貯蓄として貢献したか。私が売ったコミュニケーションをどの程度の価値と捉え、私という「取引先」をどの程度に有用と考えているか。
そのように考えることで、私は他人の反応が、自分の動きが、非常に納得して理解できるのです。安心して人と関わることができます。
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上記だけでは分かりにくいかと思うので、恥ずかしすぎる一例を。
最近はじめたウォーキングにおける、モチベーション推移についてグラフにしました。
このグラフは、「限界支払用意」の動きを示しています。
・ここでいう限界=1回行うごとに必要とされる、という意味です
・ここでいう支払い用意=私がかけてもいいと思う労力、モチベーションの度合いです
支払用意とは、「これを買うために支払ってもいっかな~」と人が考える”予算”です。限界支払用意は、何かを1回行うとき、「支払ってもいっかな~」と考える予算を指します。
※上記のグラフでは、おカネでなく労力ポイントとして縦軸で示しています。労力ポイントってまたざっくりしてますけど、要は時間・手間・めんどくささの克服…ウォーキングを実際行うために、支払わなければならない労力の総量だと思ってもらえれば。
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大前提として、「限界支払用意は下がっていく」という法則が、ミクロ経済学ではあります。それは、どんな商品であれ起こる現象だと(おそらく統計的に)考えられます。グラフでわかるように、支払ってもいい額=かけてもいい労力=モチベーションは、日を追うごとにぐんぐん下がります。
簡単にいうと、ウォーキングに飽きてくるわけです。
ウォーキングをはじめたばかりのころは、「絶対やりとげる」という気概にあふれていますから、労力を払うことを厭いませんよね。早起きすることも、朝食づくりを前倒しすることも、日課だったワイドショーを見ないことも平気です。しかし繰り返すうちに、人は必ず飽きます。すると、支払ってもいい予算は目減りし始めます。
なぜ眠いのを我慢する労力を?
なぜ見たいテレビを我慢する労力を?飽きたウォーキングのために支払うの?
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ここで考えたいのは、凹凸さん(私)と定型さんではグラフの傾きが全然違うということです。
凹凸さんは最初こそ「労力をいくらかけてもいい=モチベーションが天井知らず」な状況ですが、その後の落ち込みが激しい。一気に落ちてやめてしまいます。一方定型さんは、最初こそ適当に…という感じですが、その後あまり急降下することはありません。
つまり、凹凸さんは定型さんにくらべて、「限界支払用意」の減りが勢い良すぎなわけであります。
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定型さんの成果へ近づける、つまり継続していくためは…急落する限界支払用意を、なんとか引き上げていかなければなりません。上記グラフであれば、
と思います。例えば、
・単純に良い気分
・ウォーキング中だけyoutubeで何か聞いていい
・ウォーキング後にお菓子を食べていい
・痩せて美しくなる
とかでしょうか。しかも
ということです。
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「なんだ、絶望的じゃないか…」と思ったアナタ!いえいえ、
現在維持バイアスというものがあります。
まるめて言うと、人はこれまでの状況を変えたくない修正がある、ということです。そこに突っこんでしまえれば勝ちですよね。つまりウォーキング継続のノウハウとしては、
インセンティブを段階的に大きくしていって与え、
だましだまし現在維持バイアスへ持ち込む
ということになりますね。
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こういうことを考えていると、輪が閉じた感じがして、私はとても幸せなのですw。