KAWASAKI ZX-9R/ZXR750/ZXR250/ZXR400/ZXR400R 1994
Ninja ZX-9R 1994
ZXR750に搭載されたサイドカムチェーン方式のエンジン71.0✖47.3mmをボア&ストローク共にサイズアップ。73.0✖53.7mmとし、899ccから最高出力139ps/10500rpmを稼ぎ出している。車重は、215kgとしZXR750の205kgと僅か10kgの違いとし、レプリカモデルを超越するパワーバランスに仕上げられている。しかし、このモデルのモットーとするところは、ハイスピードツアラーとしてのポテンシャルであり、サスペンションの設定にはしなやかさと確かな路面追従性を併せて与えられ、路面状況の変化にも柔軟に対応するフレキシブルさが活かされている。高速道路を利用したロングツーリングに対応する奥深さがもたらされたモンスターマシンと言える。
ZXR750 1994
このモデルは、1994.03にリリースされたもので、’93年型からはグラフィック変更だけに止められている。カワサキにおいて、デュアルヘッドを採用する数少ないモデルだけに印象深いフロントマスクが特徴となっている。ヤマハやホンダのライバルモデルがレースレギュレーション用の高価なマシンへと変貌を遂げていく中で、スズキのGSX-R750と共に安価な設定のままでレプリカとしての本髄を貫き通している点で好印象を受けるモデルだ。
ZXR250 1994-1995
俊敏なフットワークを考えるならば、シリーズ中最も楽しめることになるのが此れ。15500rpmと言う高回転域まで伸びやかに回る活性さとパワフルな活発さが活かされており、141kgの軽量な車体を活かせばZXR400を追いかけ回すのも容易いこととなる。低速ではしなやかに、高速域ではがっしりと車体を受け止める相性の良いサスペンションセッティングとブレーキバランスは初心者にも馴染み深いものとなるはずだ。’95年型についてもカラーリング&グラフィック変更にとどまる。
ZXR400 1994
前年モデルで53ps/12000rpmと出力ダウンされてはいるが、スパルタンな様相は、硬派な走り屋には相も変わらず根強い支持を受けていたモデルである。ブラッシュパターンのグラフィックスのパターンとは相反するソリッドカラーのビンテージカラーモデルは深味のあるシックな味わいのあるモデルに映る。
ZXR400R 1994
プロダクションレースの衰退もあり一気に下降線をたどるかとも思われたZXR-Rだが、依然として強い支持に元に、この後も販売は続けられていく。ベースモデルとは異なるクロスレシオのカセット式ミッションなど、コストパフォーマンスに長けた装備が魅力の一因でもある。