EPZ TP20 レビュー
こんにちは。ぽぷりです。・ω・
今回もドングルDACのご紹介なのですが、先日ご紹介したキンキラキンDAC "EPZ TP30" の兄弟機であるTP20を紹介していきます。
この二つ、兄弟機ながら仕様がいろいろ違いすぎて、いいところもあるにはあったのですが、基本的には「どうしてこうなった?」状態なので、その辺を掘り下げていきたいと思います。
ではいってみよう。
見た目とか
形やサイズは基本TP30と同じですがボタン等がちょっと違います。
ぱっと見は色以外ほとんどTP30と同じ
裏面もほぼ同じ
片側が3.5mmと4.4mmバランスなのも同じ
反対側も同じくType-C
違うのはここから。音量プラマイのほか再生コントロールボタンが追加
反対側にはTP30にはなかったゲイン切り替えスイッチ
以上のように所々違うのですが、ボタンの数が違うだけじゃなくて機能も違うのです。
TP30と違ってTP20のボリュームボタンは「OS連動」です。そう、OSのボリュームコントロールだけで独立のボリューム調整ではないのです。これはとても残念。
その代わりゲインスイッチをつけるからそっちでどうにかしてねという感じです。
うーむ。納得いかない。TP30で独立ボリュームを搭載したのにこっちは違うとか意味が分からない。
まあおそらく再生コントロールボタンを搭載できるチップだと音量調整もOS連動になってしまうんでしょう。だったら再生コントロールをあきらめてでも独立ボリュームにしてほしかったです。
スペックとか
素材:亜鉛合金
出力端子: 3.5mm&4.4mmデュアル出力
DAC: CS43131 デュアルチップセット
対応コーデック: 32bit/384Khz/DSD256(DSD 256、32bit/384kHz PCMをサポート)
S/N: 最大125db
ダイナミックレンジ : 130db
【3.5mm シングルエンド】
ヘッドフォン出力: 2Vrms@32Ω (125MW@32Ω)
S/N: 125㏈
チャネル分離: -75㏈
ダイナミックレンジ: 125㏈
周波数: 20Hz‐40K
【4.4mm バランス】
ヘッドフォン出力: 4Vrms@32Ω (151MW@32Ω)
S/N: 130㏈
チャネル分離: -100㏈
ダイナミックレンジ: 130㏈
周波数: 20Hz‐40K
スペックはこんな感じですね。
価格はやはりなぜかTP30と同じくAmazonだけが安くて8000円くらいです。DACはCS43131をデュアルで搭載です。ド定番ですね。アンプ内蔵チップですが外付けのOPAMPについては特に言及が在りません。内蔵OPAMPを使っているのでしょうか。CS43131の内蔵OPAMPは音がいいので気にしませんが。
重さは 計ってみたらなんと58g。TP30を3g上回ってます。ボタンが多いせいでしょう。ついてくるケーブルはTP30と全く同じです。
今回決め手になったもの
・TP30と比較したかったから
ズバリそれだけ。TP30が良かっただけに気になるじゃないですか。ボタンも違うしDACも違うし。
オーディオオタクの習性以上でも以下でもないです。
気に入っているところ
- 音はやさしくていいんだけど...
- TP30みたいに爆熱にはならない
- なぜかインジケーターはTP30よりまぶしくない
- 再生コントロールはとても便利
CS43131やっぱり音はかなりいいです。ただ正直この価格差ならTP30の方が満足度は確実に高いと思います。なぜなら先に少しお話したように音が良くても仕様上ちょっと問題点があって、それは次の項目でお話しします。
そしてやはりTP30のESS製DACと違ってそこまで熱くなりません。
インジケーターがまぶしくないのは全く持って謎。
再生コントロールボタンは素直に最高ですね。TP30にもつけてほしかったです。
しかし、先に述べたようにおそらく再生コントロールボタンを搭載できるコントロールチップだと音量調整もOS連動になってしまうんでしょう。もしそうならばTP30は英断だと思います。
微妙なところ
- とにかく重い、これは前回TP30と同じ
- ボリュームがOS連動(重要)
もうそのまんま。重い。持ち出す気失せる。ここまではTP30と同じ。
だがしかし、なぜボリュームをOS連動にしたのか。これは大問題です。
例えばAndroidにつないだとしましょう。ちょうどよいボリュームにするにはOS側のボリュームを下げる必要があります。するとどうなるか。小音量時に盛大にデジタルノイズが乗ります。特に曲のフェードアウトなどはジリジリとひどい音で聴くに堪えません。ゲインをLowにしても最大音量には出来ないイヤホン・ヘッドホンがほとんどなのでこれは避けられません。
もうこの時点で評価激下がりです。
まとめ
- 音自体はいい
- 再生コントロールは正義
- ボリュームがOS連動なのは致命的
- 相変わらず重くて持ち出すのは正直厳しい
こんな感じでしょうか。音はいつものCS43131の音です。滑らかで中域の美しい音。
鮮烈で全域がクリアなES9038Q2Mを搭載したTP30とは全く別物の音ですが私は好きです。
出力も高くヘッドホンもガンガン行けちゃうレベルで問題なし。
が、ボリュームボタンがソース側の(スマホ側)のボリューム制御で評価ダダ下がり。それくらい独立ボリューム推進派です。
特にAndroidの人。iOSでは起こらないので。Androidでは小音時のデジタルノイズがひどいです。本当に。AndroidにおいてはSRC回避できるアプリを使用するか、Androidの音量を最大にしてハードウェア側で調整できるやつ(TP30みたいな)を使って影響を最小限に抑えるか、がいい音で聴けるかの絶対条件なのです。
悪いドングルDACとまでは言いませんが、正直おすすめはあまりできません。買うならLightning版一択ですね。それか3000円足してTP30を購入することをおすすめします。TP30のレビューはこちら
ちょっと残念な結果でしたが今回はここまで。(=゚ω゚)ノ