【株式会社コルの福元雅和さん #1】社会課題へのアプローチ方法は多種多様。多くのパートナー企業と共に解決していく。
茅ヶ崎に住むユニークな方を紹介する「茅ヶ崎で暮らす人」。社会課題を解決する事業を展開されている福元雅和(ふくもとまさかず)さんにご登場いただきます。
何かしらの社会課題に取り組みたい方にとって、ヒントになるお話が詰まっていますので、ぜひ最後までお読みください。(全2話)
■「アップサイクル」でフードロス削減に取り組む
佐藤(インタビュアー):本日はよろしくお願いします。
福元氏:よろしくお願いします。
佐藤:福元さんはさまざまな社会課題に取り組まれていますが、まずは「食」領域の「サステナブルフード事業」について教えていただけますか?
福元氏:こちらは「フードロス削減」を目指している事業です。具体的には、規格外の農水産物や、食品残渣(売れ残り商品など)、食品産業から出る廃材を使って、食品や商品に「アップサイクル」しています。
↓UP FOOD PROJECTの公式サイト
佐藤:公式サイトを見ると、この事業が多くのパートナー企業から信頼を得ているのがわかります。まず、ここまで仲間を増やせるのがすごいですね。
福元氏:最初は苦労しましたが、サステナビリティの取り組みに注力しているSARAYAさんや、「食品産業もったいない大賞」を受賞したTSUYAKINさんがパートナーになってからは、信用力が高まりました。
食品産業に限らず、アパレル業界の企業も賛同してもらっていて、いまでは39社まで増えています。
↓佐賀県での「GAPs SAGA/DEMODAY」の様子
■コーヒーの社会課題の解決に挑戦
佐藤:多くのパートナー企業がいると、いろいろなアウトプットできそうですね。
福元氏:そうですね。社会課題へのアプローチ方法は多種多様に考えられるので、パートナー企業が多いとチャレンジの幅が広がります。
今はこの事業の第1弾として、コーヒーの領域に特化した「UP COFFEE CHALLENGE」を開始しました。
↓UP COFFEE CHALLENGEのYahoo!ショッピングページ
佐藤:なぜコーヒーにしたのですか。
福元氏:単に自分がコーヒー好きだったこともありますが(笑)、この領域には「コーヒーの2050年問題」と呼ばれる社会課題があるんですね。
コーヒーは気候変動や労働環境の変化で、将来気軽に飲めなくなる可能性があるんです。
佐藤:私も毎日コーヒー飲んでいますが、それができなくなるのは困ります。
福元氏:ですよね。私たちはこの課題解決として、コーヒーチェリーの果皮(カスカラ)を「アップサイクル」して、環境を守りながら生産者の収入向上を実現することを目指しています。
佐藤:そう考えると、とても身近なところに社会課題があるんですね。
福元氏:そうなんです。しかもコーヒーは、コンビニの100円コーヒーから高級な喫茶店の1,000円のコーヒーまであって、飲む人の属性の幅が広い領域ですよね。
こういった領域の社会課題を解決するためには、多様な価値観を考慮しながら取り組む難しさがあるので、その挑戦には多様なパートナーの力が活きてくるんです。
佐藤:次回は、なぜ、福元さんが社会課題に取り組むようになったか、原体験を探っていきたいと思います。
(次回につづく→自己満足で終わらせない。社会課題に取り組むときの心構えとは。)
▼インタビュー・編集 佐藤真司(Facebook)
1975年2月28日、神奈川県横浜市生まれ。小学校から高校まで野球、大学ではアメリカンフットボールの体育会系!生まれも育ちも横浜であったが、東日本大震災を機に宮城県石巻市に移住し、4年間復興支援を行う。はじめての地方暮らしを経験し、人の温かさ、繋がりを経験し、いまは茅ヶ崎を終の棲家として、心豊かな生活をしている。
2015年に茅ヶ崎に移住し、2017年に「エキウミ」を立ち上げる。地域密着店のネット活用をお手伝いする株式会社KYOEI(キョウエイ)の代表。