【株式会社コルの福元雅和さん #2】自己満足で終わらせない。社会課題に取り組むときの心構えとは。
(前回の記事はこちら→社会課題へのアプローチ方法は多種多様。多くのパートナー企業と共に解決していく。)
■片っ端から全部受けた就職活動
佐藤(インタビュアー):福元さんは、学生時代から起業をしようと思っていたのでしょうか?
福元氏:高校までは本気でプロのサッカー選手を目指していましたが、途中で腰を痛めてしまって夢が遠のいてしまったんですよね。
私の母が喫茶店を経営してたのですが、私自身も母と同じく事業家気質な気がしていたので、将来は起業したいと思っていました。
佐藤:母親譲りなのですね。
福元氏:大学を卒業する年に留年をしてしまったのですが、ちょうどその頃に実家の父が倒れて入院したんですね。
それで母に「あんたが、就職もしないで心配させるから、お父さんがこうなったのよ」と言われてしまって。
佐藤:それはこたえますね。
福元氏:実家から帰るとき駅で日経新聞を買ったのですが、その日がたまたま就活解禁日で企業の募集が出ていたんです。
それで、最初に開いたページを片っ端から全部受けようと思って応募しまくって(笑)
結果、商社に入ることができて、新規事業を3年間やらせてもらいました。
■地域プロジェクト100本ノック
佐藤:3年間新規事業に携わって、その後どうしたのですか。
福元氏:地方企業を応援する会社の経営者に出会う機会があって、活動に共感したのでかばん持ちとして入社しました。この人の下で修行したいと思ったんです。
佐藤:気合いが入ってますね。
福元氏:ええ、ただこれが大変で、地方企業を応援するプロジェクトを100本くらい実施しました(笑)
↓地方企業を応援するプロジェクトで全国を飛び回っていた頃
佐藤:まさに100本ノックですね。相当鍛えられたんじゃないですか。
福元氏:それはそうですね。
お客様の課題を聞き、分析し、解決策を提案するという仕事の基礎は、今の社会課題を解決する事業にも活きています。
■「アウトプット」を「アウトカム」に変える
佐藤:ところで、福元さんは茅ケ崎にお住まいですが、地域貢献の事業もされていますよね。
福元氏:消防服のアップサイクル事業ですね。同じく茅ヶ崎に住む帝人株式会社の方と出会ったので、茅ヶ崎市役所の知り合いに紹介して、消防服のアップサイクル商品が開発されました。
佐藤:私も茅ヶ崎の消防団に入っているので、この商品はすごく気になっていました(笑)
福元氏:ありがとうございます。私たちはこの取り組みに限らず、もっと地域の人々と連携して地域の発展に貢献したいです。
地方企業を応援するプロジェクトは相当やってきたので、何かしらでお役に立てると思います。
佐藤:たしかに、説得力があります。
福元氏:よく言うのですが、社会課題に取り組むときに大切にしたいのが、「アウトプット(出力)」を「アウトカム(成果)」にすることです。
自己満足ではなく、私たちの活動によって課題が解決され、その影響範囲が大きくなるようにしていきたいですね。
佐藤:茅ヶ崎から大きな社会課題の解決をしていただければ嬉しく思います。今日はためになるお話をありがとうございました。
(おしまい)
▼インタビュー・編集 佐藤真司(Facebook)
1975年2月28日、神奈川県横浜市生まれ。小学校から高校まで野球、大学ではアメリカンフットボールの体育会系!生まれも育ちも横浜であったが、東日本大震災を機に宮城県石巻市に移住し、4年間復興支援を行う。はじめての地方暮らしを経験し、人の温かさ、繋がりを経験し、いまは茅ヶ崎を終の棲家として、心豊かな生活をしている。
2015年に茅ヶ崎に移住し、2017年に「エキウミ」を立ち上げる。地域密着店のネット活用をお手伝いする株式会社KYOEI(キョウエイ)の代表。