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「第二の家」ブログ|藤沢市の個別指導塾のお話

「自分で発見させるか教えるか」どちらがいいのかという問題

2023.07.28 10:57


先日Twitter(今はもうX?)を眺めていたら、こんなツイートを見かけました。


元塾講師という経歴を持つ方のつぶやきでした。まとめはこちらで読めるみたいです。


端的に言ってしまえば、「教えるよりも発見させることが重要」という内容です。うんうん、私も同意見です。結果承認よりも行動承認や存在承認に力を入れましょうというのも良いですね。改めて学びをいただきました。



あの松下幸之助さんも「塩の辛さ、砂糖の甘さは学問では理解できない。だが、なめてみればすぐ分かる」と言いました。自分でやってみることって、とてつもない経験値を持っているんですよね。


さて、このお話はまだここでは終わりではありません。後日、こんなつぶやきが。



同じ方の呟きです。


先程の内容に対して、「発見よりも教えちゃう方が効率が良いのでは?教えないと折角の先人の知恵がもったいないのでは?」といった意見があり、その意見への反論的なものですね。


それを読んでいて思いついたことが本日の記事のテーマです。この呟きの内容に賛成とか反対とかではなく、ただただ思ったことを書いていきます。


ただ、そんなこと言いながらいきなりちょっと横道に逸れちゃうんですが、この反論の中で出てきた「迷走の旅」というのがすごく良い言葉だと思いました。


例えば指導中、ある問題に出会った時、子どもにはあえて時間をかけて迷ってもらい、その中で自分で答えを発見してもらうことで、知識や能動性や意欲を得てもらう。これが迷走の旅です。


この旅ってすごく大事です。自分で掴んだものって忘れにくいんですよね。人から得たどうでも良い(と無意識に感じている)知識ってすぐ捨てるようにできているんでしょうね。本ツイートで例に挙げられていた揺さぶり、私もよく使います。


本題に戻りましょう。その「迷走の旅を重視するか、すぐ教えちゃった方がいいか」問題についてです。もっと短めに言えば、「発見させるか教えるか」でしょうか。


これについての私の意見は、「内容と人とタイミングによる」です。なんか逃げてるみたいですみません。でも本音なんです。


内容というのは、学ぶ内容です。例えば、中学生の学習の内容だと深く突き詰められないところってあるんですね。特に理科なんかは「とりあえずこれはこれって覚えておいてね」要素って出てきちゃうんです。もちろん興味がある子はネットなども駆使して高校内容以上まで調べてもらったりしちゃいますが。


また、同じ内容だとしても「発見させるか教えるか」は、教える相手の段階(人)にもよります。私個人的には指導の基本は迷走の旅派なんですが、現状迷走の旅ができる知識と心の体力がない子には、教えちゃう選択をすることがあります。


さらに、タイミングというのは、時間のことです。これが一番わかりやすいかもしれませんね。迷走の旅って時間かかるんですよね。物理的にその時間をとれないことも多いです。


少し話が変わりますが、例えば問題の中には「これはこう覚えると点数が上がる」みたいなものがあります。 現状それを本質的に理解する為の旅を完走できるまでの力が足りていない子に対して、テスト・入試・検定前といった時間が限られているタイミングではどうするべきなのか。前述の通り、基本は迷走の旅派なんですが、邪道を選ぶこともあります。


あえてそこで本質をすっ飛ばして、覚えさせて点数をとらせることで、自信やモチベやテンションを上げて成長に活かすという手もあるかなと思うわけです。もちろんそれは裏技みたいなもので、扱いは慎重に、本人にも説明が必要ですが。


「これは裏技みたいなもんね。でも、今回はあなたの状況と自分自身や周りの自分への見る目を変えたいから、こう指導をします。次回は自力で理解してこういう問題がとれるようにしたいね」


本来は自分で探すべき場所でそっちの道を選んだ際には、そんな風に声掛けすることもあります。


そんなこんなもあって、「発見させるか教えるか」については、「内容と人とタイミングによる」と申し上げています。これがまた学年や指導現場によっても変わってきますよね。


迷走の旅には心と頭の体力が必要。個人としては、そこを踏まえ、「内容と人とタイミング」を見極めて、長期的にも短期的にもなるべく本人のためになるような指導ができるように精進していきたいです。


本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。

何かをきっかけに考えていることを言語化するって面白いですね。