心の虚しさに対峙したくない
こんにちは、
ドクターかよです。
どんなに疲れていても
仕事から離れられない方が
外来にいらっしゃいます。
なぜ離れられないのか。
仕事から離れると
心の虚しさに
直面してしまうからです。
根詰めて
働かれている方が
外来に来られています。
仕事は
そこまで好きではないと言う。
なのに働きすぎて
心身に不調が出ている。
どんなに疲れていても
立ち止まれない。
「息抜きも大切ですよ。
たまにはゆっくりしては
いかがですか。」
と伝えても、
本人は聞く耳を持たない。
「心の虚しさを
感じたくないのだろな。」
と思います。
この方にとって
仕事がすべて。
仕事と離れると孤独になる。
何をしたらいいのか
分からない。
仕事のミッションを達成することで
心の虚しさを
埋めようとしている。
達成するミッションが
大きければ大きいほど
満足できる。
空虚感から
目を背けられる。
「なんの取柄もない自分はダメだ。」
と考えているから
心に虚しさを感じる。
何かを達成することで、
結果を得ることで、
自分の存在をアピールする。
人から
『すごいですね。』
と言われることで
自分の存在を確認する。
自信がつく。
『すごいですね。』
と言われなくなるのは
死ぬより怖い。
このような方は
すべてが達成の対象。
いかに効率よく、
短時間で物事をこなすか。
達成するものがなくなると
自信のない自分に
直面する。
だから
立ち止まれない。
体を壊しても
達成し続けようとする。
反対に、
周りからの評価が低くても
生きることを
楽しんでいる人がいる。
他人の称賛が欲しくて
物事をこなすのではなく、
自分がやりたいからやっている。
楽しいからやっている。
これが大事。
結果を得ることで
満足する人に必要なのは、
楽しむこと。
空虚な心を満たすこと。
今の心は
穴の空いたバケツと同じ。
達成したミッションを
どれだけ入れても
バケツは満ちない。
喜びで
バケツの穴を塞ぐ。
いずれバケツは満ちる。
満ちると
他人の評価を求めなくなる。
達成し続ける必要がなくなる。
心の虚しさではなく
自信が出てくる。
自信は
他人の評価から
生まれるものではない。
自分の内側から生まれるもの。