文様 鷺と梅
2018.07.29 10:27
今回も文様のことを…
梅の花の文様はよく描かれている文様の一つです。
梅は、奈良時代までに中国から伝えられたとされ、江戸時代以降は品種改良が進み、江戸中期頃から果実生産も盛んになりました。果実は梅干や梅漬に、木材は器物として使用されました。
早春、葉より先に色彩豊かな花を咲かせ、香気が高く、夜に香るともいわれています。その美しさを高潔な花として、昨日の菊の文様と同様、君子(徳が高くて品位の備わった人)に例えた四君子(菊、蘭、竹、梅)に含まれ、又、三友(松、竹、梅)、五友(菊、蘭、竹、梅、蓮)の一つとしても知られています。
また、この器に描かれている鳥は鷺でしょうか…
鷺は「路」に通じる事から、路を示す鳥といわれ、古代中国では「一路栄華」(真っ直ぐ栄える)といわれ、吉祥文様とされています。
縁起の良い植物や動物、ものなどを表現した吉祥文様。幸せや長寿を人々の生活と深く結びつくもの、また想像上のものに託して、文様として描いてきました。
こらからも美しい文様と共に、その意味もお伝えしていこうと思います。