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なんでもない日にいらっしゃい

いってらっしゃいと言うこと

2018.07.31 00:02

昔、母が言っていた。


「どんなにイライラしていても、ケンカしていても、朝出かけるときには必ず"いってらっしゃい"と言うことにしてるの」


当たり前すぎて、気づかなかった。


そうだ。どんな朝でも、家の玄関を出るときは、"いつもの母"が見送ってくれていた。


相手の機嫌も、自分の機嫌すら関係なく、"朝は家族を気持ちよく見送る"と決めていた母。


私たちは自分の機嫌で、いってきますと言わずに出ていった日もあったのにね。


見送られているという日常に、大きな安心をもらっていたんだ。私には帰る場所があるという、当たり前すぎること。


だからこそ、思い切って飛び出すことができた。いつでも帰ってきなさいと、待っていてくれたから。


見送ることや待っていることは、静かで、地味で、目立たなくて、気付かれもしないかもしれない。

でもそれはとても、とても尊いことだと思う。


何千回も母に見送られてきた積み重ねは、私の一部になって、今も支えてくれているから。