痛みとうつ病
2023.08.11 12:40
こんにちは、
ドクターかよです。
今日は
痛みとうつ病の関係性について
お話します。
「こういうことも
あるのだな。」
と、思っていただけたら
嬉しいです。
精神科の外来をしていると
体の痛みを訴えて
受診する方が
いらっしゃいます。
痛みは
頭、首や肩、腰、背中、胃、関節
など人によってさまざま。
鎮痛薬を内服しても
効果はない。
内科や整形外科を受診して
精査を受けたけれど
何も異常はない。
困って
精神科を受診されます。
このような方々を診察すると
うつ病が
隠れている場合があります。
うつ病は気分の落ち込みだけでなく
身体の不調が
サインとなることがあります。
うつ病では
セロトニンやノルアドレナリンなど、
脳内の神経伝達物資の分泌が
低下します。
これらのホルモンは
痛みを抑制しているため、
低下すると
痛みを過剰に感じやすく
長引くのです。
最近の例で言うと、
60代の方が
外来に来られました。
腰が痛く
日常生活に支障が出ていました。
他科で診察を受けても
問題はなし。
私はご本人を診察し、
お話される内容と症状から
うつ病と診断しました。
抗うつ薬を主軸に
薬物調整を行うと
痛みは軽減し、
家事がまたできるようになりました。
良かったです。
うつ病でも
体の症状が目立ち、
こころの症状が
分かりにくい場合があります。
様々な検査でも原因が分からない、
つらい体の症状がある場合は
うつ病かもしれません。
痛みがあると
それだけで
気分が滅入ります。
放置せず
早めに精神科や心療内科を
受診してくださいね。