スナップ『バッタの飼育』
夏休み中に昆虫採集をして飼育することを決めた生徒さん。蟻にしようか、カナブンはどうだろう?青虫を探して蝶になるまでを観察しようかと色々考えたらしいのですが、意を決してバッタにすることに決めたそうです。
我が家の庭には敢えてバッタやイナゴが食す雑草を生やしている一角を設けています。芝生に足を踏み込むとピョンピョンと飛び回るバッタたち。夜になるとなぜか網戸にしがみついていることもあります。自然の中でバッタが生きることは放っておけばいいことで成立することですが、虫籠の中で飼い続けることは如何に新鮮な草が提供するかが飼育の鍵になります。よって生徒さんはその草の調達を毎日欠かさず行い虫かご内の清掃も頑張っているようです。
写真画像を見る限りタイワンハネナガイナゴのような気がします。また同じ種類であっても住む環境に体の色を変えますが、こちらは草の中に身を隠すために緑色の保護色をしているのでしょう。中には土に紛れ込むために茶色の保護色を持つものもいます。色々調べていると楽しくなりますね。
またバッタの交尾も確認できたようです。下の大きな方ががメスで上の小さい方がオスです。バッタも蟻やカマキリのように一度に多くの卵を産む生殖活動を有するためにメスは大きな体を持ちます。
さて以下の写真は先週の2つの台風の際に草の調達が難しくなりキャベツを入れたら卵を産んでいたそうです。本来卵は土の中に産んでいくのですがどうしたことでしょう・・・。子供達の観察は自然界の中でどのように生き抜くのかを知ることで学ぶことが大きいものですが、なぜキャベツに卵を産むことになったのかを思考することはもっと重要なことだと思います。その後どうなったのか今週話を伺ってみたいと思います。
夏休みだからできること、そして責任を持ってやり遂げることが小さな命を預かる経験であることは尊い経験であることは間違いありません。子供達の中には虫が逃げたり死んだりしたらまた取りに行けばいいと発言する場合も大にしてありますが、小さな虫であっても生き抜くために厳しい条件下で逞しく活動していることを学んでほしいと思います。