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Evidence Based Physical Therapy - 理学療法士 倉形裕史のページ

日本語でのシステマティックレビューの作成&AIを使った論文の質評価②

2018.08.02 20:47

おはようございます。理学療法士の倉形です。理学療法士はリハ専門職のひとつです。


前回の続きです。

私見を大いにまじえつつ、現状に関して書きました。この後も、私の私見が混ざってしまうことをあらかじめご了承ください。



前回書いた内容が現状です。

問題が一つあります。日本の多くのリハ専門職は英語文献にアクセスしません。言葉の壁もあるし、そもそもアクセスする必要性や方法に関して教育を受けていません。


つまり英語のシステマティックレビューがたくさんあっても、日本の多くのリハ専門職にとっては、世界に存在しないに等しいんです。 


したがって、英語でのシステマティックレビューは、日本のリハビリの底上げには残念ながら『直接』は貢献しません。


『直接は』貢献しないと思います。しかしながら、将来の教授候補達が日本の雑誌に目もくれず、少しでもインパクトファクターの高い雑誌での掲載を目指すことは、超正義だと思います。


なぜならば、長い目で見れば、これらの実績は厚生労働省などのリハビリに対する評価を決定する機関へのアピールにつながり、リハビリ単価を押し上げ、ひいてはリハ専門職の地位向上に繋がるからです。(そもそも、インセンティブにならないことを個人に強いることはできませんし。。。) 

長々と書きましたが、つまり『書く人がいなそうだから、私が書いて、日本のリハビリの底上げに貢献したいです』という話でした。



でそんな思いもあり、クラスメートとの雑談で『システマティックレビューのような二次資料を書きたいんだ~』などという話を、簡単なシステマティックレビューの説明とともにしました。すると、彼女は超が付くほど優秀なので、『論文の質の評価とかAIが得意そうだね』と言いました(私と話すまで、システマティックレビューの概念とか全く知らなかったのにですよ?ヤバくないですか??( ゚Д゚))。



・・・・・確かに!!!

実際にこのようなニュースもあり、AIはこの分野が得意そうです。

もし私がシステマティックレビューを書くとして、


  1. 論文をピックアップ
  2. 質をザクっと評価する
  3. 質の低い論文はふるいにかける
  4. 数十件程度の論文を読み込む
  5. 各論文の結果の重みづけをする
  6. 執筆する

というのが大まかな流れになると思います。

①、②の辺りに時間がかかりそうです。でもAIなら数秒とか数分でできそうです。IBMのような超ハイスペックでなくていいから、数千程度の論文を解析してくれるAIってないんでしょうか?多分どこかにはあると思うんですが。。。

実際にお互いにマスキングした状態で、人が手作業で文献をピックアップした場合との一致率とかを調べても面白そう。

もしかしたら誰かがこういう研究をもうしているかもしれないけど。。。


こういうのがあれば、現存する質の高いエビデンスをたくさん盛り込んだ講習会とかも少ない作業量で可能になります。


というのをクラスメートと話していて思いました。という話でした。


今日も、最後までお付き合い頂きありがとうございました。

 理学療法士 倉形裕史