気象と体調
今までに見たことのない進路の台風が近づいています。
長く長く台風が停滞していた沖縄の皆さまにお見舞いを。
そして、これからの道中に被害がないことを願います。
あなたは気象によって体調の変化を感じますか?
気圧、温度、湿度、日照時間、降水量、雷、風などの気象要素から悪影響を受けるものを「気象病」と言います。
「雨が降る前は頭痛でわかる」という話も聴きますが、大変な思いをされている方もおられることでしょう。
頭痛、めまい、疲労感、吐き気、首肩のコリ、低血圧、関節痛、手足のしびれ、うつ、喘息、狭心症・・・など、関わる症状は様々。
仮に自覚症状がなくても、私たちは皆、気象の影響を受けながら暮らしています。
ストレスというと仕事や人間関係などを最初に思い浮かべがちですが、暑い寒いも生きものにとっては大変なストレスです。
湿度が高いと体表からの排泄が鈍って、不快が抜けにくくなります。
世界のどこかで雷が鳴れば、電磁波が瞬時に世界中を駆け巡ります。
渡り鳥やサケやミツバチなどは地磁気を感じて移動していますが、人間も磁気を感じて脳波が変化することがわかってきました。
山頂や空の上など気圧が下がると、密閉したお菓子の袋がパンパンになるように、私たちの体内でも色々な閉じたエリアがパンパンになります。
体が浮腫んだり、関節を覆う関節包が膨張したり、血管が拡張して神経を圧迫するなどして、痛みが出ます。
「気圧が下がると古傷が痛む」のには、ちゃんと理由があるのですね。
耳の奥にある内耳はリンパ液で満たされていて、気圧の変化を感知して自律神経に影響します。
自律神経は、
交感神経:興奮、引き締める働き
副交感神経:沈静、緩める働き
でバランスをとっています。
気圧低下で血管が拡張すると、交感神経が働いてそれを収縮させ、一定を保とうとする訳ですが、この切り替えがうまくいかなかったり乱れてしまうと、様々な不調へ繋がるのです。
例えば、耳の周りの血流を良くすることは、気圧変化による不調の予防になります。
周囲をマッサージをしたり、耳を引っ張ったり回したりするのも良いです。
台風に備えて興奮するのも、恐くて縮こまってしまうのも、厳しい自然を生きて来た生きものとしての人間の反応なのでしょう。
家の周囲の飛ばされそうなものを片付けるように、心身も台風に備えて準備しておきましょう。