暦の秋。
Naoyaです。
今日は二十四節気の13番目、立秋です。二十四節気も後半へ突入して、暦の上では秋になりました。
実感としてはまだ夏ですが、そんな夏の中に秋の気配を見つけることもあれば、これから徐々に秋へと移り変わっていく中で、行く夏を名残り惜しむようになっていきます。今年の夏は猛暑の地域も多いので、穏やかな秋が待ち遠しいという人も多いかとは思いますが。
でも、陽射しは確実に和らいできています。
ちょっと思い出してみてください。7月の最初の頃の陽射しはもっとエッジが効いていて、鋭く突き刺さる感じだったと思います。下ろし立ての真っ白いシャツに、初めて袖を通すようなパリッとした感触にも似ていると思います。
今の陽射しは熱いものの、鋭さがなくなって丸みを帯びてきた感じ。だいぶ着こなして馴染んだシャツのように思えます。昼間は暑いけれど、夕方や夜の空気は秋めいている日もどんどん増えていくと思います。空のトーンや雲もいつしか秋めいていくでしょう。
春夏秋冬、季節ごとの特徴が明確な日本。二十四節気で区分けされた暦が季節の移ろいのガイドになっています。
その季節のピークが過ぎたあたりから、次の季節の気配を徐々に感じ始めたとき、次を探っていく楽しさがあります。特に季節と季節の境目の時期は、待ち遠しさと名残り惜しさが交差して、気持ちが入り混じる独特なタイミング。これからの時期は、暑さも徐々に和らいでいくと思います。秋の気配を見つけながら、移ろう季節を感じてみてください。
忙しく時間に追われていると、季節の移ろいを落ち着いて味わうことはなかなか難しいです。ちょっと心に余裕を持つ時間をつくって、そのときの空気感を肌で感じてみてください。
今年は桜の開花も梅雨明けも例年よりはかなり早かったですが、そういうものは暦で計り切ることができないものです。いつもとは逆のコースを辿った先日の台風を見ていて、大いなる自然や地球、そして宇宙の流れは人間がコントロールできるものではなくて、予想を軽々と裏切ることもあるんだなと改めて思いました。
同じ時期に同じようなことが起こると思い込んでいるのは、人間の勝手な都合や解釈なだけです。同じ時期に同じようなことが起きているようで、実は微妙な変化もあるわけです。大きな変化でないと、なかなか気づきにくいんだと思います。暦はあくまでも参考程度に捉えて、そのときの季節感や空気感から何を感じるのかを大切にしてみてください。
8月15日はお盆です。7月15日のお盆に対して旧盆という言い方をしますが、正確に言うならば「月遅れのお盆」です。これは旧暦か新暦かを採用するかの違い。一般的に多くの企業などでは8月15日前後を採用するところが多いですが、お盆は元々、旧暦の7月15日に行われていました。でも、新暦の7月15日あたりの時期は真夏で、農作業の人たちにとっては田んぼの草取りで忙しかったりもする。なので、「月遅れのお盆」という形になったのだそうです。
今の時期、旧暦の七夕の飾りつけやお祭りをやっているところもありますが、2018年は8月17日が伝統的七夕です。
今の暦の七夕は毎年必ず7月7日ですが、伝統的七夕は旧暦以前の日本の太古の暦がベースになっていて、その年によって変わります。二十四節気の処暑(立秋の次の節気)以前で、一番近い新月の日を1日目(7月1日)として7日目を七夕と定めるそうです。新月から7日目ということで、月の形は上弦に近い状態になります。
今の暦だと、七夕の時期はほとんど梅雨空で雨ということも多いですが、伝統的七夕のあたりは梅雨が明けて晴れていることも多く、伝統的七夕の夜は、織姫星がほぼ頭上の真上にあり、彦星も高く上がります。そしてその間には天の川が横断しています。空気が澄んだ場所でないと、なかなかわかりづらいとは思いますが。
やはり旧暦や旧暦が導入される前の日本の太古の暦で数えた方が、しっくりとくるものや納得できるものは多いです。
旧暦を意識してみると、意外な発見があるかもしれません。