世界大戦へ15-ポーツマス講和会議
2023.08.09 11:28
日本海海戦の勝利で、日本は講和をアメリカのルーズベルト大統領に要請した。欧州列強も賛成、独ヴィルヘルム2世はビョルケの密約で自分の陣営にロシアを引き込もうとしたが、実はイギリスも中央アジアでのロシアとの領土分割を締結しようともくろんでいたのだ。
米大統領は、ポーツマスを講和会議に指定し、8月10日より会議が始まった、その間にも日本は樺太へ進攻し全島を占領してしまう。日本の絶対要求は、韓国の日本の支配権と遼東半島でのロシア権益の譲渡、満州からのロシアの撤兵だった。しかしロシアはまだ戦争に負けていないと強気だった。
日本の世論は、賠償金の獲得を強く求めていた、何せ国家予算4年分の戦費を出していたのだ。しかしこの点についてはロシアは認めなかった。交渉は決裂しかけたが、樺太の南半分の譲渡で賠償金はなしとするという妥協案にロシアも承諾して、講和条件がまとまった。
日本は鉄道を含め、満州での利権を手に入れた。日本は韓国に対して完全な優先権を持ち、11月17日の「第二次日韓条約」によって韓国を名実共に保護国とし、外交権をすべて確保した。日本は韓国から中国北部に進出し、これ以後大陸進出の勢いを強めることとなった。