要約指導。
小学生テキスト、昔使っていた
予習シリーズを用いて、
要約指導を繰り返します。
大分コツを掴み始め、
筆者の言いたいことは何なのか?
ということを言語化できる
ようになってきました。
要約というのは、国語科指導の
花形でもあり、要旨のまとめとは
異なり、文章全体の論旨を
まとめ上げなければならず、
難易度は上がります。
そのために必要なテクニック。
たとえば、意味段落分け、定義、
具体例と、それを抽象化した
文との関係。
確かにAだ。しかしB。のような
譲歩型の文構成の理解。
反復されているキーワード。
語尾表現の強度の理解。
その他、様々な点に触れて、
この要約指導に突入しました。
今夏は説明文のみですが。
本人たちが思っている以上に
多数のテクニックを教えてきましたし、
だんだんと内容が、私の作る
要約文に類似してきて、
過不足ない要約が
できるようになってきた子も
増えてきました。
「この要約は90点。
ここまで要約できるならば、
実際問題を解いたら
満点近くになると思う。
上手になったね。」
褒めるに値する解答も
しっかり作れる子が
増えてきています。
塾生のうち、国語の点数に
ムラがある子は多いです。
それはなぜか。
字数通りに抜き出す、
記述は字数に合うように
なんとか文章を抜き出す、
といったように、
字数ベースで思考していて
内容についてあんまり
考えられてないケースが
多いからです。
大体60点とか70点台の
得点帯の子に多い傾向です。
要約させても本当下手なんです。
どの文を使うか?ということしか
頭にないからです。
徹底的に読みが浅いので、
たまたま選んだ中心文が
クリーンヒットし、ほぼ
一文を抜き出せばよい、
という問題が並ぶ易しい問題では
高得点を割と出しますが、
難易度がちょっと上がると
極端に点が取れなくなります。
その意味で、要約指導は、
なんどもなんども文を読み直し、
筆者が言いたいことはなんなのかを
なんどもなんども考えますので、
そのやり方は一切通用しませんし、
私が教えた考え方、これもまた
意味を扱うので抽象的ではありますが、
理解できたならばかなりストンと
落ちる内容だったかと思います。
そもそも、国語の力は
そこが原点なんだよな、と
思うのです。
むしろ、問題はそれを
補助するツールであり、
自分が読み解こうと思ってた
ところを細かく指摘してくれる
指導者的機能を果たす
パートナーの位置付けになります。
敵ではなく、味方なんですよね。笑
その点では、算数や数学の
誘導問題とほとんど一致します。
そういう認識で問題の意図を
くめるようになれば、根本的な
下手さが解消されてゆくと
考えています。
夏休み以降もこのトレーニングは
継続してゆきます。
問題集に掲載されている
問題が、いかに理解を
助ける働きをしているか?
それに気付けるようになれば
手がかからずに伸びてゆく
生徒を育てられるだろうという
展望を持ち、まだ下手くそな
子たちに何度でも個人指導を
行いたいと思います。