7月31日 函館→青森→浪岡(73km)
津軽海峡フェリーの乗船は、これで二度目。
勝手知ったるキャンピングカー乗車、と思って一時間前ぐらいから順番待ちの車列レーンで待機。
前には既に10台ほどの車が並んでおりました。
まあこの感じなら乗船後の椅子取りゲームでも負けはないと思いつつ、半ば勝ち誇った気分で乗船を心待ちにしておりました。
ところが、です。
乗船が開始されると、誘導係はレーンに並んだ列とは別な場所に車を誘導し始めました。
結果、フェリー前には6列ほどの列が新たに形成され、もとの順番はガタガタに。
乗船の指示は誘導係が出して行くので、あれよあれよという間に、私達の後続車であったはずの車が、各車列のトップへと躍り出て、次々とフェリーの中に入っていくという事態となってしまいました。
客席は、船内に先に入った順で自由に選ぶことが出来るシステム。
当然彼らは遅く並んだにも関わらず、悠々と居心地の良いテーブル席やソファ席といった座席を占領してゆくことになるのです。
しばらくは呆気に取られながら、その光景を静観していたのですが、何かおかしい。
私達の車列だけお呼びがかからない。
6レーンある列を万遍なく入れているものと思っていたら、どうも私達が並ばされた列で残っているのは私達の車だけ。
後続車はなし。
他の車列は明らかに後からやって来た人達の車ばかりなのに、全部先に入ってしまいそうな勢いです。
誘導員は、あえて私達の方を振り向かないようにしているかのような気配すら見受けられます。
全体の五分の一程の車輌が残ったところで、いよいよ痺れを切らしたkが本性を現す時がやって来ました。
誘導係を呼び止め、どうして私達の車だけ入れて貰えないのかと聞くと、「上の指示で普通車を優先させている」とのご返事。
ちょっと待った。
それはおかしい。
この車のサイズは普通車と同じ2m×5m。
どうして普通車扱いにならないの?
行きの大間フェリーターミナルでは普通車同様に扱われ、並んだ順番通りにスムーズに誘導されたのに。
この苦情を受けた誘導員。
「自分達は上からの指示で、この車は後回しにするようにと言われた」と言います。
そんな事で引き下がれる訳のないk。
「この車がキャンピングカーだからなのか?」と尋ねると、答えはイエス。
「キャンピングカーは最後に」という指示が来たというのです。
周囲を見回すと、確かに今回乗船するキャンピングカーは私達の車一台だけ。
いえいえ、ちょっと待ってくださいよ。
キャンピングカーと言ったって、それは形がそう見える車ってだけのことでしょう?
今時は、バンの形をしたキャンピングカーが主流で、サイズだって5m超えも多いんです。
実際、弾かれているのは、いかにもキャンピングカーでございますって形の私達の車両だけ。
ってことは、大型のバンはスルーってこと?
納得いきません。
ふぐ🐡のように膨らんだ頰、ハイエナのように獲物をじっと捉えて離さない視線ಠ_ಠを感じてか、最後の誘導となると言い放って立ち去り、持ち場に戻ったそばから、今度は手をクルクルと回して乗船指示。
そんなアホな。
文句言ったらスンナリ通すって⁈
武士に二言はない、ってなくらいの根性はないんか。
本当に、呆気に取られていまいました。
言ったもん勝ち?
これじゃあ、まるで私達は単なるクレーマー扱いでしょ。
社会秩序の崩壊だぁ〜。
今の世の中、そんなもんなんですかね?
私達はフェリー会社が何かしらのきちんとした秩序に基づいて乗船指示を出しているというのなら、何も文句はなかった訳ですが、どうもそうではないらしく、言わば適当に処理され、流されて、葬り去られていこうとしているわけであります。
ブツブツ文句を言いながら、乗船すると、案の定、狙っていたテーブル席などは全て満席。
遅れてやって来たk Y夫婦は仕方なくタコ🐙部屋へ。
行きのフェリーではテーブル席で、のんびりとテレビを見ながら過ごせたのに、帰りはゴツゴツの板の間の上に寝転ぶしか手がない。
高校生や大学生の集団は、車座になって楽しそうですが、おばちゃん、おじちゃんには、ちょっと応える。
ギリシャのフェリーも、客席が野球場のベンチのようなプラスチックの硬いイスで、それで一晩越さなければならなくて地獄を見た覚えあり。
それに比べたら、まだましかもしれないけれど……。
しかも、このフェリー、乗船時間の半分も売店の営業をしていないんです。
こっちは12時から車の車列に並ばされているというのに。
到着したのは夕方6時前。
お腹が減って腹ペコなのに、買えるものがない。
仕方がないので、自販機のココアを飲み飢えをしのぐ有様でした。
というような状態で、優雅とはほど遠い3時間半の船旅を終え、ふぐ🐡夫婦は、青森から宿営地の道の駅「なみおか」へ。
ここは、「あっぷるヒル」というリンゴ園に隣接した広場で、公園もあり、丘全体をレジャー施設として解放している感じ。
レストラン、お蕎麦屋さん、甘味処、八百屋さんが軒を連ね、本来の道の駅がかすんでしまう程。
自販機がやたら多いというのも印象深い。
観光案内所のコンシェルジュのお姉さんが、この上なく親切で、親しみの湧く道の駅でありました。