夏はニチアサ映画!ルパパト・ビルド劇場版最速レビュー
猛暑の厳しい8月ですが特撮ファンにはさらに熱くさせてくる時期になりました。
そう平成仮面ライダーとスーパー戦隊の劇場版の公開です。
今年は「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film」と「劇場版仮面ライダービルド Be The One」です。
今回幸運にも映画公開初日に見に行けましたので、2つの映画の感想を最速で紹介したいと思います!
以下は映画の内容のネタバレになるので、ご注意してお読みください。
まずは戦隊サイド
冒頭、主題歌ととともに快盗・警察・ギャングラーの三つ巴の戦いがコンテナ倉庫で繰り広げられ、TVシリーズでもお馴染みの流れるようなカメラワークとアクションを堪能できました。
直後予告でも公開されている通りルパンレッド・パトレン1号がギャングラーの世界に飛ばされ、急きょWレッドは居力しなくてはいけなくなるのですが、ルパンレッド・魁利がパトレン1号・圭一郎という人間をよく知っていて、うまく協力関係に導いたり警戒を抱いていないあたりニヤリとさせられました。
対する圭一郎もギャングラーの攻撃から傷を負ってまでルパンレッドに助けられた借りを返すため、銃弾飛び散る中ゴーシュ・デストラに突っ込んで活路を見出す展開は圭一郎らしいなと思いました。
残された4人も快盗サイドの計らいで、一時休戦・共闘しレッドたちを連れ去ったギャングラー・ウィルソンに迫ります。
ここで今回のゲストでココリコ田中さんが演じる名探偵エルロック・ショルメがギャングラーだったことが判明するわけですが、(余談ですがショルメとウィルソンのコンビは小説のルパンシリーズに登場する名探偵と相棒と同じ名なんでたぶんそこが由来と思われます)
そんなピンチに異世界で出会ったジャックポットストライカーの力でWレッドが帰ってきて、総力戦となります。
先週のライモン戦で初めて共闘した両戦隊ですが、普段は相対する者同士が協力し合う展開にこれほど胸躍ったのは、約半年ルパパトをTVでみてきたからこそだと思いました!
必殺技の際、ジャックポットストライカーを使った快盗サイドがパトレンのように3人融合したのは笑いました。動揺する快盗たちとしっれっと受け入れている警察たちの温度差がほほえましい。いつかTVでも見てみたいです。
クライマックスは当然ロボ戦!
ジャックポットストライカーとガッタイムしたルパンレックス・パトカイザーVSショルメ・ウィルソンの戦いはほぼCGで描かれましたが、そのスピード感とダイナミックさに圧倒。CGもここまで進化したかと目を奪われっぱなしでした。
結果、30分という短い尺でしたが、その30分をノンストップで突き進む非常に内容の濃い映画でした。
この両戦隊が後半どんな盛り上がりを見せてくれるのかますます楽しみです
続いてビルドサイド
序盤から3000人といわれるエキストラの迫力に目を奪われました。
高所からのアングルなどで、CGなどでない生きた人が大勢集まっている迫力が冒頭の伊能の演説からグッと迫ってきました。
洗脳された市民がビルドを追いかけまわすシーンもなかなかの人の数で、ビルドの追い詰められてる感が伝わってきました。
一海・幻徳は捕まり、美空、紗羽さんそして万丈まで洗脳されたった一人となった戦兎。
今回登場したブラッド族のゲスト3人は実は本編でも暗躍していたという設定で、戦兎がブラッド族が地球を滅亡させるための計画として作り上げたヒーローでしかなく、戦兎自身も空っぽだと追い詰めていきます。
そんな作られた存在である戦兎に確かなかけがえのないものを与えてくれた存在、それが万丈でした。
大切な相棒を取り戻すため、たとえ理解されなくても誰かの明日を創るため。戦兎は戦いの場に赴きます。
戦兎がこれまで度々口にしてきたラブ&ピース。
綺麗ごとで理想論でしかないと思われた言葉に、戦兎によって多くの仲間が心動かされ仲間に伝わっていったこの言葉は実は10年前のスカイウォールの惨劇の際、戦兎=葛城巧が父葛城忍から託された言葉だということが判明します。
この事実が分かった時、私の中でラブ&ピースの重みがグッと重くなりました。
特にTVシリーズでの葛城親子の展開を知っているだけに、心に来るものがありました。
仮面ライダーブラッドから何とか万丈を取り戻した戦兎は金のラビットフルボトル、銀のドラゴンフルボトル、そしてジーニアスフルボトルがベルナージュの力で一体となったクローズビルド缶で仮面ライダービルド・クローズビルドフォームに変身します。
戦兎と万丈との思いが1つなった形態だと思っていましたが、まさか万丈と戦兎が一体となるとまでは予想してなかったです。
ベルトのAre you ready?の問いかけに「だめです」と答える万丈に笑いました笑
仮面ライダーたちの活躍によってブラッド族3人の野望は潰えました。
しかし、その活躍を市民は知らず、軍事兵器としての恐怖の象徴としての仮面ライダーの記憶が残ったです。
それでも映画の最後、冒頭に戦兎が助けた少年が感謝を伝えに来てくれた場面に救いと希望がありました。
「見返りを期待するなら、それは正義とは言わねえぞ」
TVシリーズが始まったころ戦兎が万丈に語った言葉でしたが、この映画はまさにこの言葉を象徴するような話だったなあと思いました。
総括して、非常にビルドらしい作品になっていました。
全体的にシリアスに進みながらも、要所に入るギャグがほっこりさせてくれるのもビルドらしかったと思います。
ただ、ラスボスでありブラッド族の仲間でもあったエボルトの真意が見えなかったり(今後のTVシリーズで明かされるかもしれませんが)敵の手に落ちた万丈の取り戻しがあっさりしていたりと、もっと時間が欲しかったと思う点もありました。
ですが、作られたヒーロー、何者でもない人間だったはずの桐生戦兎がすべてを否定されながらも本物のヒーローとして立ち上がるのは十分描けていたと思いますので、桐生戦兎の映画としてはよくできていたと思います。
余談ですがエンドクレジット後の仮面ライダージオウの登場。
声は非常に若々しい印象でした。
ベルトの回転ギミックとデジタル表示が面白く、これを再現できるようになったんだから玩具の進化もスゲーなあと。
ジオウと出会ったビルドですが、その物語は年末「平成ジェネレーションズFOREVER」に続くようですので、平成の最後にどんな物語が来るのか今から楽しみです。