モダン枯山水
2006.04.16 15:00
:モダン枯山水
東福寺には重森三玲の代表作とも言える、方丈庭園がある。
室戸台風で東福寺が壊滅的な被害を受けた際に、
三玲が庭の設計を任されたらしい。
方丈の四方にある庭園はそれぞれ趣向が違っていて、
それでいて、ストーリーがある感じ。
苔と石と砂とが凛としていて気持ちがいい。
蓬莱、方丈、瀛洲、八海、壺梁、五山、井田市松、北斗七星
という八つの表情を見せてくれるので、
仏教用語にちなんで「八相の庭」と呼ばれる。
「モダン」って言う言葉、
簡単に使っていいのかなぁと思ってたけど、
うーん、確かにモダンなのよ、そうなのよ。
ああ、北斗七星のモチーフとか、弱いんだよなぁ。
(↑別に、"北斗の拳"の影響ではない。)
こういうの持ってくるんだもんなぁ。卑怯だよなぁ。
そんなことをぶつぶついいながら方丈の周りを巡る。
ぶつぶつは言ってるけど結局楽しいのだ。
そういえば、この庭を見ているときに
すぐ近く、手を伸ばせば届くんじゃないかと思うほどの距離で
鶯がしきりに鳴いていた。
空気がひんやりとして澄んでいるからか、本当によく響く。
「ホーーーーーーーーーーーー」の部分に
マリア・カラスばりの伸びがあってキレイな声だった。
さすが都の鶯は違う(笑)
東福寺は秋だというけれど、
なかなかどうして、春の東福寺も捨てたもんじゃない。