『関戸本古今集』臨書作品制作〈八〉
『関戸本古今集』臨書作品制作(両面用紙使用の手順)
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八◆綴じる
ここでは、列帖装という綴じ方をしますが、
すでに綴じてある写本を参考に
見よう見まねで綴じています。
(手順など違うかもしれません。)
まず、一~九までの各帖、表紙、裏表紙の背の
同じ位置(4カ所)に印を付け、カッターで2,3mmの切り目を入れます。
今回は全て両端から3.5cm・7cmの部分、計4カ所に切り目を入れました。
臨書の出来た一~九の帖を順番通りに重ね、
表紙・裏表紙をセットします。
絹の綴じ糸を用意し、約1mの糸を2本切っておきます。
針に糸を通し、一番最後の帖(第九帖+裏表紙)の内側からスタートします。
各帖にジグザクに糸が渡るように通していきます。
折り返し戻ってきます。
上部と下部の両方に糸を通し終わったら、
きっちりと糸のゆるみを取っておきます。
第九帖の内側を開き、
上部2本、下部2本の糸を
それぞれ内側の切り目に寄せるようにして固結びします。
↓
結んだ糸を2本ずつ合わせて、さらに中央で組み合わせるように結びます。
着物の帯締めと同じ要領で結ぶようです。
中央で結んだら、再び外側へ持っていき、
最初の糸をくぐらせるようにして一回転結びます。
さらに外側の部分でもう一回転結びます。
外側へきっちりと引っ張って
残った部分を切り取ります。
上記の方法で、完成なのですが、
仕上がりが同じようになる別の手順もあります。
多少違うだけですが、私はこの方法の方が
糸のゆるみが出にくく綴じやすかったので
参考までに掲載しておきます。
まず、一番最初の帖(第一帖+表紙)に内側から糸を通します。
第二帖の外側から糸を通し、内側を通ってもう一方の穴から
出てくるようにします。
↓
これを上部、下部ともに行い、糸のゆるみをなくして、
次の帖も同様に綴じていきます。
第九帖まで来たら、内側へ糸を出し、前出と同様の結び方で糸の始末をします。
完成。
(終わり)