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ドイツの詩(うた)を筆文字で

2007.04.08 15:00

福山市内に「Leben:(レーベン)」という美容室がある。
去年オープンしたお店で、
野武士のようなオーナー(笑)が髪を切ってくれる。

この野武士さん、…いや、オーナーさん、
ウワサでは広島市内でかなりがんばってた人らしい。
たしかに、うまいなぁと思う。

アートとか、建築とかにも感心が強くて、
私がやってる書のお仕事もいろいろとおもしろがってくれている。

  *

髪を切ってもらいながら、話をしてるうちに、

「この店に合った作品が欲しいんだけど、書いてくれる?
 ちゃんと仕事の依頼だから。」

っていう話になった。

えええぇぇぇΣ(゚Д゚*)!!!
本気ですか!
いいんですか!
そりゃ、もう、願ったり叶ったり。

この美容室、天井は高いし、壁は広いし、
作品を飾る場所としては恵まれすぎている。

ただ、「ほい、書きました~(・ω・)/」と
自分勝手な作品を渡したのではつまらない。

急ぐわけではないし、好きなものを書いてくれればいい、
ちゃんと買い取りはするからという、
作り手にとっては涙が出るほど嬉しい条件。

  *

最初にその話が出てから、次に髪を切りに行くまでのじっくり2ヶ月かけて、
その美容室に合う作品のコンセプトを決め、
ある程度のプレゼンが出来るレベルまで、自分の考えをまとめたいと思った。
書作品というのは、ただ書けばいいと言うものではない。

 何を書くか、
 どのように書くか、
 どのように見せるか。

内容・字体や表現・表装。
そのトータルを提案できなければ、
作品としてあまりに中途半端すぎる。
それらを提示した上で、正式にゴーサインをもらいたかったから。

  *

とっかかりは野武士……いや、オーナーさんの話と、
「Leben:」という店の名前。
これ、ドイツ語なのね。ふむふむ。

美容室という場所柄からしても、古典和テイストどっぷりでは
なんだかそぐわない。

と、考えていたら、ある日…………!(゜ロ゜)キタ!


書くならドイツの詩だろう!
知名度や内容から絞り込めば、
日本でも上田敏などの訳詞で馴染みのある
ゲーテか、ハイネ、もしくはカール・ブッセの詩。
訳詞でもいいし、原文に当たってもいい。

テーマが決まるのと前後して、
ちょっとオモシロイ和紙の素材を見つけた。

185×14cmという、イレギュラーなサイズも、
紙の雰囲気も、見た瞬間に惚れてしまった。
それに合わせて、額装のイメージも固まった。
今、見積を頼んでいるのだけど、
書道用具屋さんも、額屋さんも、頭の上に???が
飛び交っているのが面白すぎる(笑)

この前、オーナーさんにプレゼンは済んで、
無事にゴーサインをもらった。

詳細について、ブログではまだ内緒(*´艸`)うふ。

ちょっとオモシロイ物に仕上がりそうです。お楽しみに~!

  *

今日はちらりっと画仙紙に書いた
下書きだけ



さあ、誰の詩だかわかる?



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